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叩き入札になる原因・プラスMPの功名心か!
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それに便乗した大林組!
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今回の入札で、地元優先・地元貢献という内容については、無視されている。中堅3社は地元重視でそれなりの動きをしているようだが、大手3社、特に大林組は完全に地元無視だ。落としてから考えれば良いと判断している。地元業者も敏感に感じ始め、大林組に乗り換えようかと動き始めている。
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いまや入落札は、大林組を中心にして動き始めた感がある。
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大林組、鹿島、清水建設は単独応募。前田建設工業は伊藤喜三郎建築研究所、奥村組は佐藤総合計画、安藤ハザマは昭和設計と組んで応募している。スーパー3社対中堅3社では、はじめから点数は開き、中堅3社はよほど度胸よく安値で応札しない限り、落札は無理だ。提案点が575点、実績点が25点、価格点が400点(最低価格が400点取る)の1000点満点となり、基礎点は6社とも340点である。誰が見ても、スーパーゼネコンが落とすに都合の良い配分になっている。
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なぜ、大林組が落とすと言えるのか。
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良い意味で言うと、何が何でも取りたいという意気込み。悪い意味で言うと、万全なる仕込みをするために本店が動いたということだ。現場が川西市なのだから、大林組神戸支店が担当するはずだが、塔本神戸支店長が担当せず、大阪本店の田中営業部長が担当するという気の入れようだ。
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プラスPMは大阪が御社であり、担当は寺西シニアコンサルである。前回の記事でも触れたが、プラスPMが落札した当初、大林組は営業に力を入れていなかったが、時間の経過とともに、本気モードが上がり、受注のための営業体制づくりに入った。
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業界では、コンサルとゼネコンが手を組んだのだろうと噂されているが、過去も合わせ現在進行中の他の案件でも仕込みをかけているのが2‐3件はありそうだ。
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大林組が最初から仕込みをかけていたのなら、違う形になっていただろうが、途中から仕込みに入った場合は、安値入札しか方法がない。採算割るような叩き値で落札しても、方法があるのだろうか。それは、落札後の仕様変更、機器類を同等品に変更をすることができれば、金額に合わせた設計ができるということである、コストカッター屋の出番である。
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仕込みとは、それらの変更を行政に進言するか、しないかの強力である。まず簡単に言えることは、鉄骨構造から鉄筋コンクリート構造にすることで、値段が下がる(鉄骨、鉄筋、型枠、生コンを叩けるから)方式は、いくらでもあるだろう。大林組が安値落札をするなら、給排水、空調、電気工事業者は軒並み赤字になるはずだ。
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今回の入札は、鹿島も色気を出しているようだが、叩き入札に参加はしないだろう。中堅ゼネコン3社の出方がどうなるのか、これだけの大型物件である。叩きでも取りたいと思うのは人情だが、金額はどのあたりだろうか。
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今回までの記事を川西市は読んでいるだろうか。コストカッター屋とゼネコンが手組んで「本当に良い建物ができる」とお思いであろうか。仕様変更、構造変更、機器変更に対し判断できるだけの知識持っているのか。専門家がいないから、コンサルの言うCM方式を採用するのだろうが、やり方が間違っていないか。
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計画原点に戻り、公正な入札に戻す努力をすべきだ。技術提案が素晴らしくても、価格提案でトータルひっくり返り、粗悪品を掴まされることになる。
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次回は、大林組の応札金額を探ってみる。
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つづく
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