宮崎・串間市の元副市長・官製談合で無罪判決・宮崎地裁!

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故意及び共謀が認められない!
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2023年4月、串間市が発注した消防庁舎新築工事の設計業務委託を巡る官製談合事件で、宮崎地裁は元副市長に無罪判決を言い渡した。
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判決を受けたのは串間市の元副市長、福添忠義被告(82)。起訴状などによると、福添被告は2023年4月、串間市が発注した消防庁舎新築工事の設計業務委託を巡る指名競争入札で、すでに有罪判決を受けた業者ら3人と共謀し、特定の設計事務所に有利な「指名業者リスト」の作成に関わったなどとして、官製談合防止法違反などの罪に問われてた。
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12月10日の判決で、宮崎地裁の設樂大輔裁判長は、福添被告が指名業者リストを作成させ、知人に業者の選出方針の概要を伝えたことは、有罪判決を受けた業者の意図や行動と併せて評価すれば公正を害すべき行為に当たる。
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しかし被告には、故意及び共謀が認められないなどとして、検察の懲役1年6か月の求刑に対し、無罪判決を言い渡した。
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(串間市 福添忠義 元副市長)
「主張を理解していただいて本当に嬉しく思っております。2年以上経った問題ですので静かに私は余生を送らせていただきたいと思っております」
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宮崎地検の金井洋明次席検事は、「判決内容を精査し、上級庁と協議の上、適切に対応したい」とコメント。
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主任弁護人を務めた前田裕司弁護士は「すべての取り調べ録画記録をつぶさに検証した」と振り返った。元副市長と共謀したとして逮捕された業者側の二百数十時間にも及ぶ録画記録をすべて見た。年末年始や大型連休もその検証に費やし、供述調書との矛盾点をあぶり出したという。
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「絶対にない」。前田弁護士は事件の記録を見て検察側が有罪主張の中核とした「2回目のリスト」が存在しないことを確信した。元副市長も「そこはもうまったくない。自信を持ってそれが言えた」。
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検察側は、久米設計側が希望する指名業者のリストを2回作成し、「2回目のリスト」をもとに元副市長が市職員に指名業者の選出案を作らせ、さらにその情報を電話で業者側に伝えたと主張した。
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だが、事件の記録には「2回目のリスト」の存在を裏付ける客観的な証拠は見あたらず、業者側の取り調べ録画の検証からは、供述調書との矛盾点が浮かんできた。
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宮崎地裁、設楽大輔裁判長は10日、無罪(求刑懲役1年6カ月)とする判決を言い渡した。検察側が共謀の根拠とした業者側の証言は「信用できない」とした。
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判決では業者側の証言は非常にあいまいなどとして「信用できない」とし、客観的な証拠もないとして「リストはなかったと考える方が自然」と判断した。「(業者側が)自己の刑事責任を軽くするために被告が主導した官製談合であるかのような供述をしたり、そうした見立てを有する捜査機関に迎合的な供述をしたりする動機があることも否定できない」と指摘した。
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警察取り調べの段階で、つじつま合わせの自供を主導したことが、結果的に検察側の立証に矛盾が出てきた。ということだろう。
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