【勝手放談】 素人の赤澤大臣を手玉に取ったラトリック!

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米歴代政権・法螺吹きと自慢がまかり通る世界!
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成功談は自ら吹いて回る!
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法螺吹きと手柄独り占めが大好きなトランプ大統領。世界の関税交渉での難問は中國と言うことを聞かないインド、カナダ、メキシコ、スイスなどはトランプの感情一つで「前身、後退は日常茶飯事」なのだ。
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大統領就任前から、アメリカ経済の衰退は貿易赤字によるもので、これを是正すると宣言し、相互関税の見直しに着手するとした。
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2025年3月、トランプ政権は、「アメリカに不利益をもたらす一方的な関税には、100%相互主義で対抗する」とし、特に名指しされたのが中国、EU、インド、日本といった貿易黒字国。
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ドナルド・トランプ大統領は4月2日、全ての国から輸入される実質的に全ての品目に10%の追加関税を課す世界一律のベースライン関税、米国の貿易赤字額が大きい国・地域に対してより高い追加関税を課す関税から成る相互関税を発表した。
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貿易収支とは関係なく、すべての国を対象に最低10%の相互関税が課されることになる。対米貿易収支が黒字ではないイギリスやオーストラリア、シンガポール、ブラジル、ニュージーランド、トルコに対しても相互関税が課されるわけだが、その意味は不明だ。経済制裁を課されているロシア、ベラルーシ、北朝鮮が相互関税リストにない理由は説明されていない。算出根拠が薄いばかりか、適用も意味不明なトランプの勝手流で世界経済を振り回している。
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この関税交渉で米国側の担当は政治家でなく、典型的なゴマすり人事である。
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相互関税でラトリック商務長官、ベッセント財務長官、グリア通商代表部代表の3人であるが、各国との合意内容で、相互関税に関する文書の作成責任者について、明確に「この人物が文書作成責任者である」と断定された情報は見つかっていないが、日米関税交渉の中心人物として最も積極的に関与していたのは ハワード・ラトニック商務長官 であると見てよい。
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ラトニック商務長官は、日本側の赤澤経済再生担当大臣と最も多くの協議を重ね、対面・電話を含めて計15回、約19時間交渉を行っていた。
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ラトニックは、交渉の突破口となる「ラトニックルート」を提案し、日米合意の枠組みや投資スキームについても「自分のアイデアだ」と明言している。
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ドナルド・トランプ次期米国大統領は2024年11月22日、財政政策のかじ取りを担う財務長官にヘッジファンド界の大物、スコット・ベッセントを起用すると発表した。
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ベッセントは、11月15日にFOXニュースに寄稿したコラムで、トランプの経済政策の中核を成す関税を擁護し、「貿易相手国との交渉ツール」と表現し、関税がインフレを招くという一部の経済学者の主張を「ばかげている」と批判した。
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ホワイトハウスのローズガーデンで最大49%に達する輸入関税率を明記したプラカードをトランプ氏が掲げる映像は、世界中の投資家の動揺を招き、株式市場は2営業日で新型コロナウイルス禍以降最大規模となる急落に見舞われていた。
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攻撃的な姿勢が目立つ政権にあって、ベッセントは就任から7カ月足らずで、緊張緩和役として金融市場を落ち着かせられる人物であることを示してきた。トランプが「解放の日」の関税措置の一部を見直すなどした決定だけでなく、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長を解任するという、脅しの実行を今のところ思いとどまるよう助言していることにも功績があるとされる。
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日本、インドネシア、シンガポール、韓国との合意策定にはグリア米通商代表部(USTR)代表も関与してはいるものの、主導したのはベッセントだった。同氏がこれほど大きな役割を担っている背景にはアジア、特に日本に対する深い知見がある。50回余り訪れたと自ら語るほど、日本には精通している。
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ベッセント財務長官は交渉において慎重な姿勢を見せており、交渉期限よりも質を重視する発言をしていたのだが、対日交渉においてはいつの間にかラトニックに主導権を握られた。
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日米協議で赤沢大臣と交渉した閣僚は3人いた。その中にグリア通商代表部(USTR)代表がいた。
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グリア氏は、第1次トランプ政権で、日米貿易交渉を担ったライトハイザー元USTR代表の側近で、貿易保護主義の強硬派としても知られる。
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グリアは一貫して日本との交渉で厳しい態度を取り続けてきた。政府関係者によると、グリアは「関税引き下げがないディール(取引)なんておかしい」として、米国の農産品などの関税引き下げをかたくなに要求。対日貿易赤字の主因である日本の自動車輸出についても「日本は輸出を減らすしかない」とまで突きつけてきたという。
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トランプのコピー版と言われるグリア通商代表部代表も交渉には参加していたが、日本側がグリア氏を相手にしても「らちが明かない」と判断した赤沢ら交渉チームは、4回目の訪米以降は、グリア抜きで折衝していた。
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強硬姿勢で変に妥協しない点から中國交渉に専念するようにトランプから言われたのだろう。最後のトランプ・赤沢交渉の席には立ち会っていない。ラトニックほどの主導的役割は見られなかった。
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つづく