千葉県・調査設計業務の入札:予定価格を誤って算出!

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落札業者と契約解除し・再入札へ!
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地滑り対策工事を行うため千葉県の出先機関が発注した調査設計業務の入札で、予定価格などの算定に誤りがあったとして、県は7月29日、落札業者との契約を解除し、再度、入札を行うと発表した。
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「関係者の皆さまと県民の皆さまに、多大なご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます」
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県によりますと、鴨川市内の地すべり対策工事を行うため、安房農業事務所が2025年6月に発注した調査設計業務の入札で、予定価格などを誤って高く算出したため、本来とは異なる業者が落札し、195万円高い価格で契約した。
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金額の誤りは、入札に参加した別の業者からの指摘で発覚したもので、県では契約した業者に謝罪し、理解が得られたため、契約解除の手続きを進めたうえで8月中に再度、入札を行う。
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誤りの原因は入札のための設計書をシステムでつくる際に、担当者が誤って施工単価の高い項目を選んでしまったことで、県は、チェック体制を強化するなどして再発防止を図るとしている。
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【農林水産部発注業務における積算誤りによる契約解除について】
発表日:令和7年7月29日
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千葉県農林水産部耕地課 千葉県安房農業事務所
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安房農業事務所が令和7年6月に発注した調査設計業務において、積算誤りにより予定価格及び調査基準価格の金額を過大に算定して入札を執行し、本来、落札者となる業者より高い額で入札した業者と契約していたことが判明しました。
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そのため、現在の契約を解除し、再度、入札を行うこととしました。
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関係者の方々と県民の皆さまに多大な御迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。
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今後、このようなことのないよう、再発防止の徹底に努めてまいります。
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1 業務概要
発注機関 千葉県農林水産部安房農業事務所
業務名 鴨川市地区地すべり調査設計その1業務
入札方式 指名競争入札(8業者)
工期 令和7年6月11日から令和8年2月27日
2 経緯
・5月21日 指名通知
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・6月 5日 開札 A社へ低入札価格調査報告書の提出指示(落札者決定保留)
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・6月 6日 A社から低入札価格調査報告書の提出に代わる届出(無効)
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B社へ低入札価格調査報告書の提出指示
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・6月 9日 B社から低入札価格調査報告書の提出に代わる届出(無効)
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・6月10日 C社と契約
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・7月 2日 入札参加者から積算内容について照会があったため、再確認したところ、積算に誤りがあることが判明
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・7月23日 C社が契約解除を了承
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3 積算誤りの概要
今回、担当者は積算システムの作業画面で、地形の測量に使用する施工単価(路線測量)を選択すべきところ、より単価の高い土地面積等を測量する際に使用する施工単価(用地測量)を誤って選択し予定価格を積算しました。
次に、担当者が作業画面で積算内容全体を確認したところ、本来の施工単価とは違う名称で表記されていたため、詳細を確認せずに名称を修正しました。
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名称を修正した設計書を使ったことにより、決裁過程で単価誤りに気付くことができず、予定価格が80,000円、調査基準価格が60,000円過大となり、本来、落札者となる業者より高い額で入札した業者と契約しました。
その後、入札参加者から設計書の写しの交付申請があり、後日、積算内容についての照会があったため、改めて確認したところ、積算誤りが判明しました。
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4 対応
現在の契約相手方であるC社に事情を説明のうえ謝罪を行い、既履行部分の成果を受け取り、要した経費を支払うことで理解が得られたため、当該業務の契約解除の手続きを進めます。
また、他の入札参加7社にも事情を説明済みです。
当該業務については、既履行部分の成果を除いた設計書に基づき、8月中に再度、入札を行います。
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5 再発防止策
担当者・管理職を対象に、誤りやすい施工単価について周知を行うとともに、施工単価の名称や規格等を修正しないよう運用を変更します。
また、積算時に適正な単価設定が行われているか確認できるよう、チェックシートに「適用条件に合致する施工単価を使用しているか」の項目等を追加します。
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上記内容については、各農業事務所に文書で通知しており、更に研修会等において、新チェックシートによる確認の周知・徹底を図ります。
なお、今後は、調査基準価格を下回った入札が生じた際は、契約締結前に積算内容等を改めて精査することにより、同様事案の再発防止を図ります。
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