トランプ大統領・就任演説:パナマ運河・中國に譲渡していない!

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メキシコ湾を「アメリカ湾」に改称!
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パナマ運河にも言及・取り戻すと表明!
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トランプ米大統領は1月20日の就任演説で、「米国は地球上で最も偉大で、最も強力で、尊敬される国としての正当な地位を取り戻し、全世界の畏敬と称賛を呼び起こすだろう」と述べた。その上で「メキシコ湾」を「アメリカ湾」に改称し、パナマ運河を「取り戻す」と表明した。
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パナマ政府に返還を求めているパナマ運河については「愚かにもパナマに引き渡された。今では中国が運営している。我々は取り返す」と述べ、改めて返還を求めると強調した。
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トランプ大統領は、パナマ運河は米国の巨額の資金と人命によって建設されたにもかかわらず、パナマに譲渡した後に「我々は非常にひどい扱いを受けている」と強調。「パナマ運河は中国に譲渡したのではなく、パナマに譲渡したのだ」として、中国の影響力の下にあるとの認識を示したうえで「パナマ運河を取り戻す」と述べた。
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また、アラスカ州にある北米最高峰のデナリ山(標高6190m)を、かつての名称だった「マッキンリー山」に戻す考えを示した。マッキンリー山という名称は、この地域の金鉱探査者がウィリアム・マッキンリー元大統領(共和党)にちなんで名付けたのが由来だ。しかし、アラスカ州の意向を受け、オバマ元大統領が2015年に先住民の呼称に基づく「デナリ山」に改名した経緯がある。
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24年12月25日、SNSに「パナマ運河を違法に運営する素晴らしい中国の闘士たちよ、メリークリスマス」と投稿した。ここ数日、通航料引き下げや「全面返還」の要求を持ち出すなど、同運河に執心を示すトランプ氏。パナマなど中米で拡大する「中国の影響力を断つ」(ワシントン・ポスト紙)ことが狙いと指摘されている。
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パナマ運河を巡っては、近接する一部港の管理を中国系企業が担う。トランプ氏は投稿で、建設に当たり多くの米関係者が亡くなった上、今も米国が修復費用を払わされていると不満を表明した。
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トランプ氏は同日、駐パナマ大使に、2020年以来トランプ氏の選挙を支援してきた南部フロリダ州のケビン・マリノ・カブレラ氏を充てる人事も発表。同氏はトランプ氏の意をくみ、パナマ側に強硬な姿勢で臨むとみられる。
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トランプ大統領の発言や人事から読み取れるのは、香港に拠点を置く「CHハチソン・ホールディングス」が近年、パナマ運河の5か所の河口のうち、2か所を改修するなどパナマ政府に急接近している。トランプ氏系の企業がパナマから撤退し、CHハチソンがその後に移ったとも言われる。
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トランプ陣営のブレーン集団であるヘリテージ財団が大統領選挙前に作成している「2025プロジェクト」にも中国の船舶航路拡張戦略に対抗するために「TEU」(Twenty-Foot-Equivalent-Unit Container)の再設計、コンテナ専用港湾設備強化など抜本的改革が急務なであることなどに触れている。
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「つまり、トランプ氏のパナマ運河奪還は思い付きなどではなく、ブレーン集団が考える対中戦略の一環なのだ」(トランプ氏周辺筋)が、パナマ現大統領は親米、親ビジネスの政治家。
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脅しで終わるのか、実行行為に出るのか、時間と共に判明するだろう。
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