青森・五所川原市:副市長と五研協の官製談合!

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特定業者が落札できるよう指名業者選定!
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県警聴取に複数業者認める!
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青森県五所川原市発注の土木工事の入札を巡り、指名競争入札で特定の業者が落札できるよう業者選定を行ったとして、五所川原署と青森県警捜査2課、サイバー犯罪対策課は27日、官製談合防止法違反と公契約関係競売入札妨害の疑いで、同市鎌谷町、前副市長の無職の男(71)ら3人を逮捕した。共犯事件として、それぞれの認否を明らかにしていない。
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青森県警は9月27日、官製談合防止法違反と公契約関係競売入札妨害の疑いで五所川原市の前副市長・一戸治孝容疑者(71)、建築設計業の会社役員・片山弘一容疑者(70)、五所川原市の無職・石井隆夫容疑者(70)の3人を逮捕した。
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3人の逮捕容疑は、2021年11月11日に行った市発注の市営住宅の外構工事3件の指名競争入札で、共謀し、特定の業者に有利な業者選定にし、落札させた疑い。
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五所川原市発注の工事を巡る官製談合事件で、前副市長(71)と建築設計管理会社役員の男(70)、無職の男(70)両容疑者が理事や事務局長を務めていた「五所川原建設技術研究会」に加盟する複数の業者が県警の任意聴取に対し、談合を認めていた。
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28日、県警は3容疑者を官製談合防止法違反、公契約関係競売入札妨害容疑で青森地検に送検した。
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県警はこれまで、過去の市発注工事の指名競争入札に関わった研究会の複数の加盟業者に対し、任意聴取を重ねてきた。このうち複数の業者が研究会を介した談合を認めているという。
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研究会は2018年の佐々木孝昌市長就任後につくられたとされ、21年時点では市長支持派を中心とした建設業者100社程度が加盟。片山弘一容疑者は研究会の理事で会計役、石井隆夫容疑者は事務局長を務めていた。石井隆夫容疑者は元市職員。
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加盟業者の一部は、談合が行われていたことを認めている。加盟業者は指名競争入札への参加が決まると、研究会に報告。その後、研究会から特定の業者に対し、落札する業者に決まった旨を伝える電話が入っていた。入札参加業者を把握した研究会側が落札業者の調整を図っていたとみられる。
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落札が見込まれる業者は他の入札参加業者に自社で落札することを伝えた上で入札価格を業者間で決定。落札業者は研究会に落札額の数%を収める仕組みだったとされる。
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3人の逮捕容疑は、21年11月11日に行った市発注の市営住宅外構工事の指名競争入札3件で、共謀し、事前に決めた業者に落札させるために、入札参加業者を選定し、取り決め通りの業者に落札させ、入札の公正を害した疑い。3件の入札に参加した7業者はいずれも研究会に加盟していた。
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前副市長は市の規定により、市建設業者指名審査会の会長に就き、指名競争入札に参加する業者を選定する立場にあった。県警は加盟業者からの聴取内容も踏まえ、事件の全容解明に向けて調べを進めている。
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関係者によると、3容疑者は佐々木市長が初当選した18年の市長選で佐々木氏を支援していた。この時期には既に顔見知りだったもよう。
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市長は建設研への関与否定!
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五所川原市の佐々木孝昌市長は9月27日夕、元副市長らの逮捕を受けて市役所内で会見、「官製談合が事実なら遺憾。大変お騒がせしたことをおわびする」と陳謝。「五所川原建設技術研究会」への関与は否定した。
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佐々木市長は官製談合について「詳しい中身に関する知識がない」とした上で研究会について、「政治をやっていれば、どこにいてもそのようなものが出てくる。関与しているという認識は全くない」と答えた。
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指名審査会に関しては「一度も意見を求めたり、発言したりしたことはなく、一切関知していない」、自らの任命責任を問われると「(元副市長は)厳格で人格者。副市長に任命したことを後悔していない」と強調した。
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元副市長は佐々木市長の中学時代の1年先輩で、逮捕されたほか2人は中学もしくは高校の同窓という間柄だったという。
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