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保育園の口座から2億5千万円余り着服!
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愛知県瀬戸市で保育園を運営する社会福祉法人の前理事長が、法人が管理していた保育園の口座から2億5000万円余りを着服したとして業務上横領の罪に問われた裁判で、名古屋地方裁判所は「保育園の口座をほしいままに利用した犯行は悪質だ」などとして、懲役4年の実刑判決を言い渡した。
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瀬戸市で3つの保育園を運営する社会福祉法人「菱野団地子どもセンター」の前理事長、森田正明被告(65)は、2023年7月から8月までの間に保育園の口座から7回にわたりあわせて2億5000万円余りを着服したとして、業務上横領の罪に問われた。
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これまでの裁判で、被告は「マッチングアプリで知り合った女性から金を要求され、横領してしまった。詐欺にあった」などと述べ、起訴された内容を認めていて、検察は懲役7年6か月を求刑した。
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4月23日の判決で、名古屋地方裁判所の村瀬恵裁判官は「保育園の口座をほしいままに利用した犯行は悪質だ。横領を繰り返していて被害結果も甚大だ」と指摘。そのうえで、「だまされたことが横領行為を正当化する理由にはならず、酌量の余地はない」などとして、懲役4年の実刑判決を言い渡した。
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事件は、愛知県瀬戸市内で私立保育園3園を運営する社会福祉法人「菱野団地子どもセンター」(森田洋子理事長)は23年10月1日、前理事長(64)が総額約2億4700万円を横領していたと発表。
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発表によると、前理事長は2019年7月から、保育園の銀行口座からの引き出しや、口座の解約を無断で行っていた。前理事長は森田理事長の夫で、今23年8月に理事へ相談して発覚、その後、辞任した。
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前理事長は、着服した金をインターネット上のアプリを使った架空取引への送金や、ネットで知り合った知人への貸し付けなどに充てていたという。同センターは近く前理事長を業務上横領容疑で、送金先などを詐欺容疑で刑事告訴する。
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同センターが運営する3園は、22年度に県や瀬戸市などから約2億4000万円の補助金を受けており、同市も23年8月、定期監査で多額の使途不明金を把握していた。同市は10月中に特別監査を行うとともに、刑事告発も検討している。
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この日、記者会見した森田理事長は「大変な金額となり、申し訳ない。前理事長に権限が集中していた」と頭を下げた。
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社会福祉法人「菱野団地子どもセンター」の預金約1億8700万円を着服したとして、県警は2023年10月30日、同法人の前理事長、森田正明容疑者を業務上横領容疑で逮捕した。
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発表によると、森田容疑者は理事長を務めていた2023年7~8月、法人が運営する保育園名義の預金口座から、4回にわたり計約1億8700万円を横領した疑い。「マッチングアプリで知り合った者に虚偽の投資話を持ちかけられ、全額つぎ込んだ」と容疑を認めているという。
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法人運営の3園は2022年度、県や市などから約2億4000万円の補助金を受けている。23年8月の市の定期監査を機に総額約2億4700万円の横領が発覚し、同法人が森田容疑者を刑事告訴するなどしていた。県警は残る約6000万円分の横領容疑についても立件する方針で、森田容疑者に投資話を持ちかけた人物も詐欺容疑で調べる。
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