官報用紙入札:紙卸4社に立ち入り・10年超談合か!

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10年以上も気が付かなかったのか?
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尻尾を出さなかった卸業が巧妙だったのか!
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独立行政法人「国立印刷局」(東京都港区)が発注する官報用紙の入札で談合したとして、公正取引委員会は4月11日、紙卸大手4社を独占禁止法違反(不当な取引制限)の疑いで立ち入り検査した。
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調査を受けたのは
▽「国際紙パルプ商事」(中央区)

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▽「日本紙パルプ商事」(同)

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▽日本製紙グループの「日本紙通商」(千代田区)

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▽「福井紙業」(同)

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4社は遅くとも10年前から官報用紙に使うロール状の「再生巻取用紙」の発注を巡り、事前に受注業者や入札金額を決める談合を繰り返した疑いがある。国立印刷局はこの用紙の発注先を、最も低い価格で応札した企業が受注する一般競争入札で決めている。
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入札は年2回あり、談合があったとされる期間では2015年4月に日本紙通商が用紙650トンを1億1300万円で受注。ここ数年の1回あたりの発注規模は6000万~8000万円で、20年12月には日本紙パルプ商事が436トンを7735万円で受注した例がある。
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国際紙パルプ商事の持ち株会社である「KPPグループホールディングス」(中央区)と、日本紙パルプ商事の両社には「王子ホールディングス」(同)など製紙大手が資本金の一部を出資しており、22年3月期の売上高は国際紙パルプ商事が5634億円、日本紙パルプ商事が4447億円だった。
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官報は1883(明治16)年から政府の公的情報を国民に伝える目的で発行され、現在は内閣府が行政機関の休日を除き、毎日出している。公布された法律や政令の内容、国家公務員の異動、皇室の公務などを掲載しており、国立印刷局は編集や印刷、インターネット配信などを担う。
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日本紙パルプ商事とKPPグループホールディングスは自社のホームページで「公取委の調査に全面的に協力していく」とのコメントを出した。また、日本紙通商の親会社・日本製紙は「調査にできる限り協力していく」としている。
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国立印刷局のホームページによると、官報の購読料金は1部32ページで143円、1カ月の定期購読だと1641円となっている。
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