三井住友建設:会長が引責辞任・黒字が205億の赤字に!

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工事遅延で最終赤字に!
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二期連続の赤字!
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三井住友建設は3月16日、令和5年3月期の最終損益が従来予想の20億円の黒字から、一転して205億円赤字になるとの見通しを発表した。業績の大幅下方修正に伴い、新井英雄会長が辞任し経営責任を明確にする。後任会長には4月1日付で君島章兒副社長が就く。新井氏は6月下旬に取締役も退任する予定。
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2020年10月、横浜のマンション杭打ちミスが発覚し大騒ぎとなった。」2014年横浜市都筑区にある『パークシティLaLa横浜』で発覚した。調査の結果、4棟のうち1棟が傾き、手摺りに2㎝のずれ、50本の杭のうち8本が強固な地盤(支持層)に達していなかったことが判明した。
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施工元請けの三井住友建設は、二次下請けになる旭化成建材が杭打ち施工に必要な地盤データに他のデータを流用していたことが判明。旭化成建材のデータ流用はこの『パークシティLaLa横浜』だけにとどまらず、全国で約300件、杭のデータ偽装の疑いがあり、50人近くの現場責任者が関与していた。
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不適切なくい打ち工事で傾斜した横浜市の大型マンションの建て替え工事が2021年2月25日完了し、問題発覚から5年4カ月ぶりに住民の再入居が始まった。
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区切りがついた中で、2021年2月10日新井社長は会長になり、三井住友建設社長に近藤重敏専務(旧住友銀行出身)が昇格し、4月1日就任する人事を発表した。
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三井住友建設の近藤社長が営業してきた大型物件の中心は、JR東海(本社・名古屋市)、トヨタ自動車(本社・豊田市)である。
森ビル㈱の発注した「虎ノ門・麻布台プロジェクト」の超高層262mの再開発の一部を2019年に受注したが、1年たった時点でもビルの立ち上げは見えず、他の3棟に比し工期遅れは明白だ。
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22年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常損益は152億円の赤字(前年同期は63.6億円の黒字)に転落した。
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併せて、通期の同損益を従来予想の160億円の黒字→108億円の赤字(前期は130億円の黒字)に下方修正し、一転して赤字見通しとなった。
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損失の計上について 当社は、第2四半期連結累計期間において、国内で施工中の大型建築工事における採算悪化に伴い、工事損失引当金繰入額を含む206億円の損失を計上いたしました。と発表。
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三井住友建設によると、現在施行中の大型建築工事で、一部の部材の品質が自社検査で不合格となった。工程に遅れが生じる見込みとなり、その対応費用として169億円の損失を計上。今期は既に建設資材の価格高騰などで62億円の損失を出しており、業績の大幅悪化を余儀なくされた。
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今回の事態を受け、4月から9月まで会長と社長の月額報酬を50%削減する。
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同社は「前期に続き2期連続の損失計上に至ったことは誠に遺憾。株主をはじめとした当社ステークホルダーの皆さまには大変ご心配をおかけしておりますことを深くおわび申し上げます」とコメントした。
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三井住友建設は2022年11月9日、2023年3月期の連結最終損益が20億円の黒字(前期は70億円の赤字)になる見通しだと発表した。従来予想から60億円減額する。大型工事での追加損失計上や資材価格の高騰で採算が悪化する。と発表していたのだが、4か月後の3月16日に23年3月期の連結業績予想について、営業損益を75億円の黒字から125億円の赤字(前期74億5900万円の赤字)へ、最終損益を20億円の黒字から205億円の赤字(同70億2200万円の赤字)へ下方修正した。
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赤字の原因は、三井住友建設が担当している「虎ノ門・麻布台プロジェクト 西棟 (B-1街区)」で、東京都港区麻布台一丁目314番3で建設中の地上64階、地下5階、高さ262.82mの超高層タワーマンションの建築で着工後、三井住友建設が特許を保有するオールプレキャスト工法施工で鉄骨を使わず、工場製作での製作が図面と異なり、建て込みができないため全部を製作し直すことになったのだろう。会社発表では、現在施行中の大型建築工事で、一部の部材の品質が自社検査で不合格となった。
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2022年8月時点では西棟 (B-1街区)はタワークレーンが設置されましたが地下躯体の工事が進められていた段階で工事は止まったままとなった。
三井住友建設は、保有する特許工法で受注するために受注額でも大分無理をした形跡があり、公表されていないが全工区合わせて5300億円とも言われる中、三井住友建設の受注額も1000億近いものと思われる。
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この工法は、スクライム-H(SQRIM-H)工法といわれ、柱と柱梁接合部を一体にしたプレキャスト部材を用いるオールプレキャスト工法で、スクライム工法を発展させて、製造・運搬効率性が向上しています。
スクライム-H(SQRIM-H)は、Sumitomo Mitsui Quick Rc Integration-Horizontalの略称です。本工法は特許を取得しています。と説明している。
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ここ2カ月ほど前の建築状況であるが、三井住友建設担当工区が極端に遅れている。森ビルの最近の公表で、「2023年秋に新たな街として都心の真ん中に誕生します」とあるので、B-1街区以外はオープンするのでしょう。三井住友建設の工区は1年後の秋位ではないかと予想されます。
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遅ればせながら、完成引き渡しが行われたとしても、入居者が待たされた遅れ分のペナルティやテナントの移転できない延長保障や遅延などの請求がされたなら、24年度も100億円単位の損失が出るのではないか。
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背伸び営業が今回の苦境を招いた感がある。退任する新井会長は、横浜のマンションで杭問題が原因で社長から会長に、そして今回は「虎ノ門・麻布台プロジェクト 西棟」で辞任から退任となる。なんとも貧乏くじを引いたものである。
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3月16日に代取の辞任もあったが、三井住友建設社長・近藤重敏氏の名前が何処にもない。2月8日の第3四半期決算短信には社長・近藤重敏とあるが、3月16日の人事には名前もなく、消息も書いていない。突然消えてしまったのかな。
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