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再発防止に向け検討委員会設置へ!
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10月に公取委が十数社に立ち入り検査!
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高知県が発注する地質調査の入札で談合を繰り返したとして、公正取引委員会は10月25日午前、県内の測量会社「地研」(高知市)など十数社に独占禁止法違反(不当な取引制限)の疑いで立ち入り検査に入った。公取委は受注価格を高止まりさせる目的で談合していた疑いがあるとみている。
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関係者によると、他に立ち入り検査を受けているのは、いずれも高知市にある木本工業、興和技建、四国トライ、相愛、ジオテクなどの県内企業。
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各社は遅くとも十数年前から、県発注の地質調査の入札で、事前に受注予定業者を決めるなどし、談合した疑いが持たれている。地研など6社が「幹事会社」となり、入札ごとに受注予定業者を決めていた疑いもあるという。
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県発注の地質調査は指名競争入札で行われており、長年、落札率が高かったとされるが、2021年頃からは最低制限価格での受注が目立っており、公取委はこうした経緯も調べる。
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県内では2012年にも土木工事を巡る大規模な入札談合が認定され、県や建設業界を挙げて再発防止に取り組んでいたはずだった。
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関係者によると、今回立ち入り検査を受けたのは「木本工業」「興和技建」「四国トライ」「相愛」「地研」「ジオテク」(いずれも高知市)など十数社。各社は10年以上前から、県や県の出先機関の土木事務所が発注する道路や河川の改修工事などに関する地質調査業務の指名競争入札で、事前に談合し受注業者や入札金額を調整していた疑いが持たれている。
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一般社団法人「四国地質調査業協会高知支部」に所属する四国トライなど6社が受注を取りまとめる「幹事役」だったとみられ、公取委が解明を進めている。取材に対し、興和技建、四国トライ、相愛、地研の4社は検査を受けていることを認め、木本工業とジオテクの2社は「対応できない」としている。
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別の関係者によると、8社ほどが県内をブロックに分け、入札で県から指名された件数に応じて受注機会を割り振っていたという。2年ほど前に一部業者がグループから抜けて談合の枠組みが崩れ、最低制限価格での入札が急増したとの情報もある。
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県によると、地質調査業務の入札では21年度に総額約10億円の発注があった。県土木部の荻野宏之部長は「詳細な状況が分からないので情報収集しているところだ。公正取引委員会の調査には県として協力したい。その結果を注視しながら適切に対応する」とのコメントを出した。
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公取委は12年、国土交通省や県が発注した土木工事で入札談合があったとして、県内建設大手など37社に計約17億5000万円の課徴金納付と排除措置を命じた。国交省四国地方整備局の幹部職員による入札情報の漏えいも判明し、官製談合防止法に基づき国交省に改善を要求。職員10人が懲戒免職などの処分を受けた。
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2022年10月25日、高知県が発注した防災工事の地質調査業務などの入札をめぐり、談合を繰り返していた疑いがあるとして、公正取引委員会が県内の建設関連の会社、10数社に立ち入り検査に入ったことが関係者への取材でわかりました。
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立ち入り検査を受けたのは、高知市にある「相愛」や「地研」など、いずれも高知県内で地質調査業務を行う会社、10数社です。
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関係者によりますと、高知県が発注した防災工事の地質調査業務などの入札をめぐり、落札する会社や価格を事前に話し合って決める談合を繰り返していたとして、独占禁止法違反の疑いが持たれています。
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談合は10年以上前からで、多くの入札で、この10数社が落札していたという。公正取引委員会は、資料の分析や関係者への聞き取りを進め、詳しいいきさつを調べる。
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公正取引委員会は2012年にも、国土交通省の高知県内の出先機関と県が発注した工事で談合を繰り返していたとして、高知県内の建設会社37社に対し、合わせて17億円余りの課徴金の支払いを命じている。
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浜田知事は「およそ10年前にも「高知談合」といわれた事件があったにも関わらず、極めて遺憾なこと」とした一方で次のように述べました。
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「ただちに入札等を止めてしまうことになりますと、公共事業の執行全般においてかなり甚大な影響を受ける。検査が一定進んで結論が出る・一区切りつくというところを待って、指名の在り方などについて検討していく」
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県は11月中に有識者を集めた検討委員会を設置し、事業者へのヒアリングなどを行い再発防止について議論を進める方針です。
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