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原因は盛土だが!
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行政の責任はゼロでない・究明には時間が!
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7月3日に静岡県熱海市伊豆山で起きた土石流災害。時間とともに災害原因が行政当局から少しづつ公表され始めている。
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土石流の原因となった「盛土工事」を巡り、地元では“人災だ”との声が強くなっているし、県議会でも行政当局の失態の声が挙がっている」のだ。
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発生翌日に現場を視察した静岡県の難波喬司副知事は、今回の災害について「山林開発の影響はあると思う」と、人為的な要因があったことを示唆。そして災害の元凶だと盛んに報じられているのが、土石流が起きた逢初(あいぞめ)川の上流にあった造成地、いわゆる「盛り土」の崩壊である。加えて、盛土に集まった水が何処から来たのか。崩落の一端に太陽光発電での雨水処理が原因と見られている。
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崩落した場所のすぐそばに建設されていた、太陽光発電所。斜面の木々を伐採してソーラーパネルを設置すれば、樹木の根が張ることで維持されてきた山の保水力が低下するのは明白だが、果たして盛り土の崩壊との関係はあるのか。
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現所有者の代理人は
「太陽光発電の施設に降った雨水は、土砂崩れのあった逢初川とは別の方角に流れるよう傾斜をつけて工事をしたので、盛り土崩落とは無関係であることを強調したい。10年以上前に、太陽光発電の敷地を含む40万坪の土地を購入しましたが、その一部に崩落した盛り土があるということは知らず、びっくりしている。盛り土が出来上がった後に購入したわけですから、欠陥のある土地を売りつけられたのならば、前所有者の責任を追及しないといけないかもしれない」
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難波副知事は、盛り土にしみこんだ雨量が限界に達し、一気に噴き出して崩壊し速度の速い泥流になったと推定した。今回は台風などと異なり数日間にわたって降り続く長雨型で、土にしみこみやすい特異な状況だったという。
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降り始めからの雨量が過去10年間の最多記録を大きく上回る449㎜に達した中、排水設備が十分でない盛り土が、水が集まりやすい谷に位置して「水をためこむダム状態になっていた」と指摘。「自然要因と、不適切な工法が重なって大惨事になった」と述べた。
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県が報道陣に公表した太陽光発電所の造成地の写真を見ると、パネル設置周辺に排水U字溝や主雨水桝、沈砂池類は一切見いだせない。逆に地割れを起こし、そこから雨水が浸み込み土石流起点へ流入していた。県が調査し撮影したパネル周辺の写真が公表されているので転載する。
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