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千葉ニュータウンに建設!
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Googleは2019年5月29日、グッドマングループが千葉県印西市の千葉ニュータウンで開発中のグッドマンビジネスパークの一部の土地を購入したと発表。この土地に国内初のデータセンターを建設する計画。
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建設地は千葉ニュータウン中央駅圏8住区(千葉県印西市鹿黒南1~5丁目)の大半を占めるエリアで、グッドマンジャパン(東京都千代田区)が複合開発を進める「グッドマンビジネスパーク」の一部。
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グッドマンビジネスパークは、延べ500,000㎡の敷地にロジスティクスとビジネススペースを備えた複合的な開発プロジェクトを建設。地盤の強固な内陸の高台に位置しており、地震や水害のリスクが少ない、優れたBCP機能を特徴としている。2016年3月に竣工したステージ1、2018年1月に竣工したステージ2は既に100%入居済み。
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Googleの新データセンター建設において、鹿島の設計施工で2020年12月着工する。建築主はAsa合同会社となっている。物件名は「(仮称)鹿黒ビル」。2022年8月末完成予定。S造6階建て延床面積99,600㎡。場所は千葉県印西市鹿黒南で、グッドマンビジネスパークの一部。グッドマンはGoogleに2019年5月にビジネスパーク内の土地を売却している。
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この土地はトキワ特定目的会社(東京都渋谷区)が14年3月に都市再生機構から取得した約16.4ha(鹿黒南2-2)の土地うち、北側の「開発工区(3)」6万8349㎡(鹿黒南2-2-1~9)。
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グッドマンジャパンは19年5月、パーク内の土地の一部を米グーグルに譲渡する契約を締結し、米グーグルがクラウドを始めとする日本の顧客ニーズの拡大に対応するため、国内初のデータセンターを建設すると発表していた。
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パーク内でグッドマンジャパンは、マルチテナント型物流施設「グッドマンビジネスパークイースト(ステージ1)」(設計=浅井謙建築研究所、施工=錢高組)、同サウス(ステージ2)(同)、同ノース(ステージ3)(同)、アメニティーゾーン施設「theGreen」(設計=日本設計・クライン・ダイサム・アーキテクツJV、施工=イチケン)が完成済み。同ステージ4(設計=山下設計、施工=錢高組)も10月末完成予定で、同ステージ5(設計=浅井謙建築研究所、施工=戸田建設)は21年9月完成に向け建設中だ。
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千葉ニュータウンでは、強固な地盤や内陸の高台にある利点を生かしてデータセンターの建設が相次いでいる。
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大和ハウス工業は総敷地約23.5ha、最大15棟総延べ約33万㎡のデータセンター団地「(仮称)千葉ニュータウンデータセンターパークプロジェクト」を開発中。印西牧の原駅北部。
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MCデジタル・リアルティ(東京都千代田区)はNRT10、Coltテクノロジーサービス(港区)は印西3データセンターを建設中。
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SCSKは(仮称)千葉第3ビルの新築を計画し、インターネットイニシアティブ(IIJ)はデータセンター敷地内に増築スペースを持つ。
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電力需要増加に対応するため、東京電力パワーグリッドも送電線用の約10.1㎞のシールドトンネル建設を進めるとともに千葉印西変電所の新設も計画している。
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世界のデータセンター(DC)業界で「INZAI(インザイ)」という地名がブランド化している。千葉県印西市のことだ。米グーグルを始め、世界の大手DC事業者やクラウド事業者が巨大DCを建設中であり、東京電力の変電所ができる2023年以降はさらに施設の数が増える見通しだからだ。なぜINZAIに集まるのか。
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「建設自体はコロナ禍の前から計画していたが、テレワークの普及でクラウドサービスの利用が急増し、提供元のベンダーでデータセンターを拡張する需要が高まってきた。そこで、当社のデータセンターにハードウェアを置いてもらうことで“家賃”を得るビジネスを始めたい」大和ハウス工業の更科雅俊氏(東京本店 建築事業部 事業部長)は進出の目的を語る。
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建設中のデータセンター15棟のうち7棟は、オーストラリアのデータセンター事業者・Airtrunkが入居する予定になっている。7棟の建設は、大和ハウス工業とAirtrunkの共同出資会社が担当し、竣工後にAirtrunkに貸し出す形になる見込みだ。残る8棟に入居する事業者は未定。
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印西がDC集積地として注目されるのか。大和ハウス工業は進出理由として「下総台地の強固な地盤」だという。
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県主要部を含む県北一帯は下総台地とこれを囲む低地からなり、平坦面を主体とする地形構成となっている。一方、県南一帯は上総丘陵、安房丘陵が山々を連ねて山岳地を形成し 、複雑な地形面を構成している。
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下総台地は、関東平野に属する他の武蔵野台地や大宮台地などと同じく、上位に富士山の火山灰を起源とする関東ローム層が分布しており、台地を囲む低地ではいずれも発達した沖積層が分布する。
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千葉ニュータウンは、昔からの台地(下総台地)に造られた街なので、地盤がよく地震に強い。また標高も高いので津波や河川災害に対してもまず心配はないと思うが、同じ印西市でも、旧市街地は利根川に近いので災害危険度は高めだと思われる。
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同じ下総台地でも、印西市の強固さと電力供給に支えられ、今後もDC建築は活発になるだろう。
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