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砕石製造工程の延長上で砕砂製造もできるが!
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製造単価では山砂よりも高い!
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なぜ、砂の話を書き始めたのか。ご多分に漏れず日本も砂事情は同じであり、特に建設土木に使用されている砂については生コン製造が主である。
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生コンはプラント出荷から現場打ち込みまで90分という制限があり、木造家屋の基礎工事からビル、マンション、庁舎、病院、高速道路、地下鉄、地下貯留管、橋梁など多種に渡っている。
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土木建築は施工が終わると同じところに建設されることは3~40年先のことである。住宅・マンションでもない限り、隣に建つことはない。常に、新しい場所にできる。生コンが使用されるのも、建築・構造物の大きさで数量は様々である。生コンの料金に合わせ、使用骨材の価格も抑えられるのが通常である。地方都市に小規模生コンプラントが多いのは、大都市部の消費と違い絶対的な消費量の違いからである。
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東京首都圏では「千葉砂」は東京、埼玉、神奈川まで使用され需要旺盛であるが、大阪圏では大量供給できる産地がないという。一時期は城陽産砂が大阪まで供給されていたが、掘りすぎて環境破壊を起こし現在では公共残土を受け修復最中である。
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大阪圏の生コン需給は年間700万m3と言われ、製造工場は190未満である。隣接商圏の京都では年間80万~90万m3の生産で、製造業者は22社ある。大阪圏の規模と比較した場合、4~5社過剰と言えなくもない。京都も、高速道路やホテル建築などピークを過ぎた中で今後どう維持するかが問われる中で、京都広域生コンクリート協同組合が発足したことは、小異を捨てて大同についたと見るべきなのであろう。
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砂が最も多く使われているのは、建設、土木であり公共投資や民間建築工事である。道路工事においてもアスファルトには砂・砂利が多量に使用されている。
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建築や構造物には、どの程度の砂が使用されているのだろう。
・一般的な家屋 200t
・病院やビル 3,000t
・高速道路1km 30,000t
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生コン消費の原則90分という制約は、骨材を含め「地産地消」原則は今後も変わらないであろう。骨材を見るに、砂利は産地も多く砕石供給はバランスが取れているが、砂については山砂の産地は減少していき、砕砂が補いをつけているが、生コンの使用砂を全量砕砂で賄うことには無理がある。
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砕砂生産における最大の課題は、製造時における石粉処理。脱水ケーキや微粉処理に経費が掛かることで山砂骨材の単価には追い付かないのが現状だ。
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