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株主総会で陳謝「信頼回復に全力」!
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大和ハウス工業は6月25日午前、大阪市内で定時株主総会を開いた。芳井敬一社長は冒頭で、賃貸アパートと戸建て住宅に不適切な柱や基礎を使っていた問題や中国の持ち分法適用会社の横領事件について、「多大なるご迷惑とご心配をおかけしたことを深くおわびする。信頼回復に全力を挙げる」と述べた。
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株主からは不祥事に関する質問が相次いだ。不適切住宅を巡り、「経営陣に悪い情報が伝わりにくい企業風土になっているのではないか」「ブランド価値が毀損し、賃料が下がったり、退去者が出たりしたらどう対応するのか」といった声が上がった。中国の横領事件については「監査役に責任はないのか」との意見も出た。
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相次ぐ不祥事発覚を受け、社外取締役を除く16人の取締役に支給する2019年度の賞与総額を当初予定の10億4500万円から2割減らし、8億3600万円とする議案などを可決した。
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総会の最後に、25日付で代表権を返上し、最高経営責任者(CEO)を退任する樋口武男会長が「長きにわたるご支援を感謝したい。今後は人材育成に力を入れる」とあいさつした。
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大和ハウス工業は6月3日、社外取締役を除く16人の取締役に支給する2019年度の賞与総額について、当初予定の10億4500万円から2割減らし、8億3600万円にすると明らかにした。25日の定時株主総会に諮る。中国のグループ会社での巨額資金流出や、日本国内で不適切な賃貸アパートなどを建てた問題の責任を明確にする。執行役員の報酬は一律で当初予定から1割減らす。
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国内の不適切住宅について大和ハウスは5月31日、外部調査委員会から中間報告を受けたと発表した。調査委は一部の設計責任者が違法性を認識していたことなどを指摘した。調査委は6月中に再発防止策を含む最終報告書をとりまとめる。
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