三菱重工・香焼工場(旧百万tドック):売却へ!

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売却先・大島造船所へ!
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三菱重工業が、長崎造船所の「香焼こうやぎ工場」(長崎市)を、造船大手の大島造船所(長崎県西海市)に売却する方向で検討していることが12月12日、新聞各紙の報道でわかった。来週にも基本合意する見通しで、売却額は数十億円程度とみられる。三菱重工の造船部門は不振が続いており、製造能力を縮小してコストを削減する。香焼工場の近くにある「本工場」は維持する。
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香焼工場は1972年に建設された国内最大級の造船所で、液化天然ガス(LNG)を運搬する大型船などの建造を手がける。長崎は三菱重工の創業の地で、長く大型造船所として維持してきた。香焼工場の従業員約600人については、三菱重工内の配置転換などで対応する。
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三菱重工は今後、大型資源運搬船から事実上撤退し、本工場での防衛省向け護衛艦、下関造船所(山口県下関市)でフェリーの建造などに船種を絞り込む。
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一方、大島造船所は、地元で生産拠点が増えることになる。主力の鉄鉱石などを運ぶばら積み船の受注増につなげたい思惑があるとみられる。
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三菱重工は造船事業の見直しを進めてきた。2016年には、巨額損失を出したことから、大型客船の受注からの撤退を表明。17年には、大島造船所や今治造船(愛媛県今治市)や名村造船所(大阪市)と技術提携を結び、効率化を図ってきた。
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香焼工場は、1967年発生した第2次スエズ運河封鎖以降、タンカーの大型化は荷役量、輸送効率の向上を狙い20万t、30万tと進み、荷揚港の整備も進み、50万t超の超大型も現れた。更に100万トン級を建造可能とする研究が進み、その中で三菱重工香焼工場、石川播磨重工業知多工場は、100万tタンカー工場として完成した。タンカー市場は石油危機が発生するまでは、驚異的な発展をしたが、危機発生後は一転新造船の発注は激減し、わが国造船業界の設備は過剰状態になり、1980年には35%の設備を削減せざるを得ない状況になった。100万tタンカーの需要はなく現在まで残ったのは三菱重工の香焼工場だけである。
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国内の造船業界では首位の今治造船(愛媛県今治市)と2位のジャパンマリンユナイテッド(横浜市)が11月に資本・業務提携を発表。今後、再編の動きが一段と加速する可能性がある。