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約203兆円・米中2カ国の軍事費が押上に作用した!
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米国は約72兆4000億円・36%とダントツだ!
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「AFP通信」「オーストラリアン・ アソシエーテッド・プレス」の他、各国メディアがSIPRIの報告を伝えた。2018年の世界全体の軍事支出の合計は、前年比2.6%増の1兆8220億ドルで2年連続の増加となり、統計を取り始めた1988年以降の最高水準に達した。
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SIPRIによれば、昨年の世界の軍事費は、世界の人口1人あたりに換算すると239ドル(約2万6700円)となるが、世界の国内総生産(GDP)の総計に占める割合は2.1%で、この割合は1999年以降全ての地域で低下しているという。
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米国の2018年の軍事支出は、トランプ政権が17年から新たな軍備調達計画を導入したことを受けて、10年以降で初めて上昇に転じた。18年の軍事費6490億ドル(約72兆4000億円)は前年比4.6%増で、他を圧倒して世界最高の金額だった。これは世界全体の36%を占め、2位~9位の8カ国の合計に相当する。但し、最も多かった10年と比べると、金額は2割ほど減少している。
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2位の中国の軍事費は24年連続で上昇し、1994年の10倍、2009年以降では83%増となり、米国とともに世界全体の金額を押し上げた。中国は13年以降、GDPの約1.9%を軍事支出に充てているが、18年は推定2500億ドル(約27兆9000億円)で、世界全体の14%を占めた。前年比5%の増加だったが、同国経済の減速を反映し、1995年以降で最低の伸び率となった。
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3位はサウジアラビアの676億ドル(約7兆5400億円)で、中国やパキスタンとの緊張が続き、5年連続の増加となったインドが4位、フランスが5位だった。上位5カ国で世界の約60%を占めている。日本は466億ドル(約5兆2000億円)で、英国、ドイツに次ぐ9位となり、昨年の8位から1つ順位を下げた。
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ロシアの軍事費は2016年以降減少しており、18年は3.5%減の614億ドル(約6兆8500億円)で、06年以来続けてきた上位5カ国から陥落して6位となった。ウクライナ情勢をめぐり西欧諸国が14年から実施している経済制裁が影響している。一方でウクライナの18年の軍事費は、前年比21%増の48億ドル(約5360億円)となった。
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