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喰われる日本企業・跡を絶たず!
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3月、日本企業の中国子会社や合弁会社での不正が相次いで発覚した。リズム時計は3月14日、広東省東莞市にある連結子会社の不適切な会計処理で今期業績に約2億9000万円の損失が生じ、社長が引責辞任すると発表。帝国電機製作所は3月15日、中国の子会社などが架空取引や従業員の賞与などをめぐり不適切な会計処理を行っていたとして、会長の引責辞任や取締役の報酬返上などの処分を発表した。ここ数年だけでも日本郵船やLIXILグループといった大手が不正会計問題に直面し、中には経営破綻に追い込まれたケースもあった。
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日本企業の多くは中国拠点の人材の現地化を進めている。現地法人のトップや要職に現地採用の人材を置く一方で、駐在する日本人を減らすケースも多い。現地の市場やビジネス環境に合わせ、現地化を進めることそのものは間違いではない。ただ、日本の本社の目がより届きにくくなる恐れはある。
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また、中国では政府や国有企業における反腐敗運動や、経済関連のルールの見直しなどビジネスの透明化を目指す動きが加速している。不正発覚が相次いでいる背景にはこうした事情が関係していそうだ。
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「機会」「動機」「正当化」の三要素がそろった時に、人は不正行為に踏み出すという。中国など海外拠点では独特のルールや本社との地理的な距離、言語の問題なども相まって不正行為に走る条件がそろいやすい。だからこそ、不正は必ず発覚すると思わせる体制を作って「魔が差す」ことを抑止するガバナンスが重要になる。
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大和ハウス工業は3月13日、中国の合弁会社である大連大和中盛房地産(遼寧省大連市)で、合弁相手から派遣された取締役2人と出納担当者1人に資金が不正流用された疑いがあると発表した。会社から外部への不審な送金が確認され、預金残高と帳簿の差異は現時点で14億1500万元(約234億円)に上るという。
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取締役2人は合弁先の大連中盛集団有限公司の元董事長とその息子で、出納担当者は元董事長のめいだった。合弁企業の業務執行は合弁先からの派遣者にほぼ依存していた
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大連中盛集団とは、設立は1983年。高付加価値住宅やホテル、リゾートなどを開発して成長し、総資産は100億元(1650億円)を超えるという。合弁企業は2005年に設立されたが「最初から業績が好調だったため、信頼しきっていた」と大和ハウスの関係者は語る。ここまで巨額の横領が見過ごされた経緯には、不審な点も多い。
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大和ハウスは「会計監査人による監査を通じて会社の運営状況を確認しておりました」と説明しているが、この点には疑問が残る。外部への送金は2015年から約5000万元(約8億2500万円)ずつ20回以上に分けて行われたという。入出金作業は出納担当者が一手に担っていたとのことだが、中国の会計監査では銀行口座と突合するため、このような原始的な手法が発覚しないとは考えにくい。少なくとも数年間にわたって会計監査が機能していなかった可能性がある。
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