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米本土から沖縄へ・暫定配備の可能性!
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米国防総省が米連邦議会に提出した報告書で、気候変動が米軍基地や部隊の運用に深刻な影響を与えていると警鐘を鳴らしていたことが3月24日までに分かった。洪水や海面上昇による浸水、干ばつなどの被害は米国全域に広がっており、グアムでは洪水で訓練が制限されるなどの支障が生じている。
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同省が調査した米国内の79カ所の米軍基地のうち、現在、洪水や浸水の影響が認められている基地は53カ所に達している。
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洪水の増加が著しいのはフロリダ州やカリフォルニア州、アラスカ州やハワイ沿岸部で、ラングレー・ユースティス統合基地(バージニア州)では1930年以降、海面が約14インチ(約36cm)上昇した。
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グアムでは、洪水が繰り返し発生するため、海軍基地とアンダーセン空軍基地で、訓練が制限されるなど即応体制に影響が生じていると指摘している。
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米空軍嘉手納基地には、ネブラスカ州オファット空軍基地から情報収集機、グアムやアラスカ州の基地からは、F16やF22ステルス戦闘機などが一時飛来または暫定配備されているが、気候変動との関係は明らかにされていない。
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報告書は、調査した79基地の半数以上に干ばつ、約半数に山火事などの被害も認められているとし、気候変動に対する米軍基地の脆弱(ぜいじゃく)性に早急に対応する重要性を強調している。2018米会計年度の国防総権限法で国防総省に調査が義務付けられ、2019年1月に米議会に提出された。
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しかし調査対象に米海兵隊基地や海外の基地が含まれておらず、内容も実態を正確に反映していないなどとし、米議会は国防総省に4月1日までに報告書を再提出するよう命じている。
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3月中旬、ネブラスカ州など複数の地域で大規模洪水が発生。米戦略司令部を抱える同州オファット空軍基地の滑走路は3分の1、同基地内の建物30カ所が浸水し、偵察機などは他基地へ避難した。気候変動の影響が指摘されている基地は米空軍嘉手納基地との関連も深く、沖縄に影響が及ぶ可能性もある。
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米科学者団体「憂慮する科学者同盟(UCS)」は2016年7月、気候変動が米軍基地に与える影響についてまとめた報告書を公表。調査した18施設のうち、今後数十年間で、海面上昇が原因で施設を失うリスクなどを指摘。米南部ノースカロライナ州にあるキャンプ・レジューン海兵隊基地については、「2100年までに同基地の約90%が水没する」と警告した。
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オバマ前大統領は、気候変動が米軍に与える影響への対処を最優先課題に掲げた。米議会でも軍事予算の観点から影響を調査する必要性を訴える声が高まり、2018米会計年度(17年10月~18年9月)の国防総権限法で国防総省に調査が義務付けられた。
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しかし、2019年1月に米議会に提出された報告書はわずか22ページ。米下院軍事委員会のアダム・スミス委員長は、「脆弱性への対応策について、最小限の議論すらなされていない」と厳しく批判。また米海兵隊基地や海外の基地が調査対象に含まれていないことから、4月1日までに報告書を再提出するよう命じた。
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国防総省が気候変動による米軍の即応体制や訓練への影響などの全容を明らかにしてない。同省は報告書の中で、これは「地球規模の問題」とし、同盟国などと協力して将来的な任務への影響を防ぐ必要性を強調している。米本土基地への影響が著しくなれば、米空軍嘉手納基地や在沖米海兵隊基地などへの暫定配備などが増加する可能性もある。
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