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立憲の敵は・玉城、小沢連合!
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地方議員数は民進時代に遠く及ばず!
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立憲民主党が統一地方選や参院選に向けて地方組織の整備を急いでいる。2月2日時点で42都道府県連が発足し、「全国政党」の体裁が整ってきた。ただ、地方議員数は旧民進党時代の約3分の1にとどまり、「政治決戦の年」(枝野幸男代表)を支える基盤は固め切れていないのが実情だ。
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「一昨年の衆院選では、党の候補がいないにもかかわらず比例代表でたくさんの票を託していただいた。ご期待にしっかりと応える政治を作っていく」
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枝野氏は2日、津市で開かれた党三重県連の設立総会でこう強調。
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自前の地方組織を持たずに結党した立憲民主党にとって、都道府県連の整備は急務といえる。
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地方での足場作りを後押ししているのは国会での勢力拡大だ。各地域で影響力を持つ国会議員の入党や会派入りが地方議員の取り込みにもつながっている。
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三重県の場合、2018年末に芝博一元官房副長官(参院三重選挙区)が入党し、年明けには岡田克也元副総理(衆院三重3区)と中川正春元文部科学相(同2区)が衆院会派に加わった。
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すでに岡田氏らは旧民進党系地方議員らの地域政党「三重民主連合」を組織しており、今後は立憲民主党県連との協力を強める構えだ。2日の県連設立総会には来賓として岡田、中川両氏が出席して連携をアピールした。枝野氏は、三重民主連合が夏の参院選三重選挙区(改選数1)に擁立する県議を「公認候補並みの全力を挙げて当選できるよう頑張る」と宣言した。
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着々と地方での足場固めが進む半面、議員数は十分とはいえないのが実相だ。立憲民主党所属の地方議員数は434人で、旧民進党時代の約1500人には遠く及ばない。国民民主党の758人(2018年8月現在)にも水をあけられている。
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現時点で地方組織がないのは岩手、富山、石川、広島、佐賀の5県。このうち佐賀県は、大串博志元財務政務官(衆院佐賀2区)の立憲民主党会派入りによって足がかりを得たが、他の4県は展望が開けない。
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岩手県は、自由党の小沢一郎代表(衆院岩手3区)や国民民主党の階猛(しな・たけし)憲法調査会長(同1区)が強い地盤を築いており、付け入る隙は乏しい。広島県では国民民主党を支援する民間労組の影響力が強く、2018年9月の党大会で確認した「参院選までに47都道府県連」の目標達成には高いハードルが立ちはだかっている。(千田恒弥)
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立憲民主党と国民民主党が、国会における野党第一会派の座をめぐって激しい争いを繰り広げた。安倍晋三政権は、ますます衆院解散の誘惑にかられたに違いない。
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そもそも、野党はなぜ第一会派に執着するのか。理由は国会の仕組みにある。予算委員会をはじめ国会の各委員会は、与野党の第一会派同士が協議して、議題や審議日程を決める慣行になっている。
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第一会派の座から滑り落ちると、国会で「この問題を徹底追及したい」と思っても、取り上げられないか、時間が限られてしまう恐れがある。政権を厳しく追及してこそ、野党の認知度が高まるので、主導権を握れる第一会派の座にこだわるのだ。
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それはあくまで党利党略の戦術にすぎない。肝心の政策を捨てて多数工作に走る今の立憲や国民・自由は「何のための政党か」という話になる。
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小沢一郎共同代表の自由党は「原発ゼロ」や「消費税反対」を唱えてきたが、国民民主党は原発を暫定的に容認し、増税に伴う軽減税率に反対しているだけだ。だが、小沢氏は国民の政策を丸呑みした。
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立憲民主党・枝野幸男代表は「数合わせはしない」と言い続けてきたのに、参院で社民党と統一会派を組んだ。まさに、「数のため」だ。1月28日に召集された通常国会を前に「野党内でのボス争い」に固執し、あおりで党の看板政策と信条が吹き飛んでしまった。
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国民民主党と自由党の接近で小沢氏は何を狙っているのか。
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小沢氏は、旧民主党政権樹立の立役者の一人である。鳩山由紀夫政権ができると、自分は幹事長として舞台裏から政権を差配した。いわゆる「二重権力」である。政府の役職に就かず、党の幹事長であれば、国会で答弁に立つ必要はない。一方、国民からの陳情案件は一括して幹事長室で対応する仕組みを決めた。
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与野党を問わず、陳情への対応は議員にとって「票とカネ」に直結する重要装置になっている。つまり、当時の小沢幹事長は説明責任を求められることなく、民主党議員全員の「票とカネ」を握ったも同然の立場になったのだ。これが「二重権力」の正体だった。
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今回も小沢氏は自由党を国民民主党に合流させた後で、枢要ポストに就いて党の実権を目指すのではないか。それと国民民主党には潤沢な資金がある。国民民主党側には早くも「小沢氏の狙いは、わが党のカネだ」という声が出ている。幹事長に就くなら、カネだけでなく、立候補予定者に対する公認権を含め、議員に対する生殺与奪の権限を握ってしまう可能性がある。
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ともあれ、これで野党は事実上、立憲民主党と国民民主党、それに共産党という3つの勢力に整理された。この先、どうなるのか。
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私は「野党の潰し合いが激化する」とみる。互いの敵がはっきりしたからだ。立憲民主党と国民民主党は自分が生き残るために、ますます相手を潰そうとするだろう。
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野党は7月の参院選に向けて、32の1人区で候補者を一本化すべく調整する構えだが、今回の騒動は野党間にしこりを残しそうだ。こうなると、野党の仲間割れに乗じて、安倍政権は7月の参院選を「衆院選とのダブル選」とする可能性が高くなる。
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統一地方選で、野党3党が議席獲得闘争に入るなら、潰し合いの挙句の消耗戦であり自民にとっては棚ぼたになるかもしれない。立憲の枝野代表は、狙いは次の次という言葉を使った。
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聞きようでは、今回の参院選は投げた。個々の参議院の力量で当選せよ、党としての応援はするだろうが、立憲よりは地元票を固めてある。あとは立憲と言う名で浮動票をどれだけ上乗せできるかだ。いまは、足元を固め、野党第1党の地盤固めに専念するということだろう。
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