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建前は貿易摩擦で対米配慮もとあるが!
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自前技術でないコピー機はやはり問題!
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11月27日付の香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは、米国との易摩擦などの影響で、中国の空母建造に遅れが出ていると報じた。中国の国営メディアは25日に3隻目の空母の建造を初めて報道したが、習近平指導部は、トランプ政権との対立で経済に悪影響が及ぶ中、米国を刺激するべきではないと判断しているという。
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同紙によると、中国は2030年までに4隻の空母の就役を計画してきた。しかし、空母計画の関係者は、予算の縮小や習指導部による軍の大幅な組織変更により、計画を見直す可能性が出ていると指摘。予定されていた4隻目の空母建造が米国との貿易摩擦の激化を受けて最近延期されたと明らかにした上で「中国政府は、米政府をこれ以上怒らせたくないと考えている」と述べた。
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欠陥が見つかった空母艦載機「殲15(J15)」の改良が順調に進んでいないことも空母計画に影響しているという。中国は殲15の代替機の開発に取り組んでおり、空母関連予算を逼迫させる原因となっているもようだ。殲15は操縦系統やエンジンに問題があるとされ、国営メディアも墜落事故を伝えている。
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墜落は4回も起きている。中国が初めて保有した空母「遼寧」の艦上戦闘機J15に技術的な欠陥が見つかり、ロシアに技術支援を要請するか、代替機を探さざるを得ない状況になっている。もともとJ15はロシアの艦上戦闘機Su33を模倣して製造したものだ。J15は配備から4年がたつが、これまで生産数は16機にとどまっている。量産化が大幅に遅れているため、空母向けのパイロット養成に大きな支障が出る可能性がある。
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J15 は技術的な問題が多く、遼寧への配備後も、「艦上でのメンテナンスが行われていない」としているが、今のところ技術的な問題がどのようなものかは定かになっていない。J15の元になったSu27は今から40年近く前の1970年代に開発された点を考慮に入れると、特にエンジンに関するトラブルを抱えている可能性が高い。J1に搭載可能な中国が独自に開発したエンジンとしてはターボファンエンジンの「WS‐10」がある。
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中国は、空母艦載用として適しているとされるロシア製のエンジン「AL31F」をJ15に搭載しているが、Su33を無断でコピーしてJ15を製造した中国は正式なルートでロシアから「AL31F」を購入することができない。代替機を導入する場合、ロシアが開発し、インド海軍が導入している空母艦載機Mig29K戦闘機か中国の第5世代戦闘機のJ31を候補に挙げているが、ロシアは売却しないだろう。
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艦上機型のJ31の製造・運用にこぎつけるまでには10~15年は必要になる。一日も早い空母機動部隊の運用を夢見る中国がそんなに待てるはずがない。購入価格を他国の倍額払うか、金さえ出せばロシアは中国にSu33の設計図を渡すはずだと見るのが軍事アナリストの見解だ。
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