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NATO軍及び米軍に加勢熱望!
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北極海には豊富な天然資源が眠っていることは昔から判っていたが、当時の重機械・技術等ではとても掘削・生産することはできずに放っておかれていた。しかし、近来の技術の飛躍的進歩で、それら天然資源の生産が現実的とみられるや否や、各国が北極海の資源開発政策を打ち出した。
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その中でも、国境の半分近くが北極海に面しているロシアは別格で、かつてノルウェー領土と認めた北極海内の諸島近辺における制海権を確保すべく、ロシア北西端に軍事拠点を6か所も築く等、さながらクリミア半島の併合に似た動きをしてきている。
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そこでノルウェーとしても同諸島の主権擁護のため、北大西洋条約機構(NATO)軍及び米軍の加勢でロシア軍を引き下がらせようと躍起である。10月2日付『ロイター通信』は、「NATO軍の大規模軍事演習を控えても、ノルウェーはロシア軍の増強を憂慮」と書いている。
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北極海に浮かぶスバールバル諸島は、1920年以降ノルウェー領土となっている。同諸島は冬季には4ヵ月も日は上らず、極寒の地であることから樹木も自生していない。かつては石炭を生産していたがそれも閉山して、寂れた土地となっていたが、近年ノルウェーは、同諸島の観光地化や科学分野研究、更には水産業で活性させようとしている。
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その背景は、北極海に賦存する豊富な石油・天然ガス資源を狙って、ロシアによる活動が活発化しているからである。
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特にロシアは、2008年以降、ノルウェーと国境を接する、ロシア北西端のコラ半島に、6つもの軍事基地を設営し、北極海の制海権を確保しようとする動きに出ている。そして、 ノルウェー国境から僅か100kmにあるセベコモルスク(コラ半島)軍港は、ロシア北部軍部隊の主要基地としている。
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ロシアの活発な動きに、NATOとしても、北極海での自由な航行に支障が出る恐れがあると警戒している。
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そこでノルウェーは、NATO同盟国への共同防衛をはたらきかけるだけでなく、米軍に対しても、ノルウェーに駐留する米海兵隊の規模を2倍以上とするよう要請した。
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米側もこれに応えて、来年から、現在のノルウェー中部の駐屯地から、ロシア国境に近いノルウェー北部トロムセーにも数百人の将兵を駐留させることを決めている。
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ノルウェーのイーネ・エーリクセン・スールアイデ外相(前国防相、42歳)は、ロシアがコラ半島での軍備増強等、北極圏での覇権強化に動いている以上、同国としても必要な対応を取る方針であるとコメントした。
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これに対して在ノルウェーのロシア大使館は、ノルウェーのかかる動きは、いたずらに軍拡競争を引き起こし、北欧の安全保障を損なう結果になると批判している。
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なお、NATO創設メンバーでもあるノルウェーの主導で、2014年のロシアによるクリミア半島併合問題を引き合いに出し、北極海のスバールバル諸島の防衛問題がNATO同盟国会議における主要議題のひとつに上げられている。
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また、ノルウェーは直近で、米ロッキード・マーチン製F-35戦闘機52機、及び独ティッセン・クルップ製潜水艦4隻を新たに発注している。
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更に、NATO最大の合同軍事演習である“トライデント・ジャンクチュア18”が10月25日から2週間、東はフィンランド及びバルト海から西はアイスランドの広範囲において30ヵ国4万人の将兵の参加を得て、陸・空・海上での実戦訓練が実施される。
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そして、11月14~23日には、ノルウェー司令本部において全将兵が集結しての訓練が行われる。
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