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従業員には解雇通知!
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新上五島町・所有2隻で新会社設立検討!
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五島産業汽船が離島航路を突然運休した問題で、長崎県新上五島町の江上悦生町長は10月3日、長崎-上五島(鯛ノ浦)航路の運航を引き継ぐ新会社の設立を検討することを明らかにした。新上五島町議会は同日、航路対策特別委を開き、長崎県や国と連携して早期の航路再開を目指す方針を確認した。
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新上五島町は五島産業汽船の船のうち、2隻を所有している。江上町長は長崎-鯛ノ浦航路について、「新会社設立と既存の船会社に依頼するのと、どちらの方法が早期に再開できるか国と県に助言を求めている」と話し、国や県の回答を得た後、どんな形で航路再開を目指すのか町議会に諮る考えを示した。
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特別委は冒頭を除き非公開。委員と町長ら計13人が出席し、町側が経過を報告した。委員からは「五島産業汽船はもっと早く報告してほしかった」「社長からも経緯を聞くべきだ」などの意見が出たという。
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本村敦彦委員長は「安心して任せきっていたのは反省すべき点」と新上五島町の姿勢を批判。「利用者や職を失った従業員への対応をできるだけやっていく必要がある」と話した。
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五島列島と九州を結ぶ航路を運行している五島産業汽船が10月2日から全船運休した。理由は不明だ。同社の公式サイトには「会社都合につき しばらくの間運休いたします。ご迷惑をお掛けして誠に申し訳ございません」と告知されている。
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長崎県庁の新幹線・総合交通対策課の担当者は2日、ハフポスト日本版の取材にこ
う答えた。
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「昨日の夕方、五島産業汽船から運休すると連絡が入りました。理由は明かされなかったが、経営上の問題だと思われます。再開の見込みは不明です。長崎港に午前7時半から担当者を派遣して、情報収集中です」
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五島産業汽船は1990年に設立され、新上五島町に本社を置いている。計4ルートの航路で、フェリーや高速船を運航している。長崎~上五島(鯛ノ浦港)、佐世保~上五島(有川港)、佐世保~下五島(福江港)、長崎~天草(崎津漁港)だが、2日は全て運休している。
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長崎県庁によると、五島列島には空路でアクセスできるほか、長崎~上五島、佐世保~上五島へのアクセスについては、競合会社の九州商船がフェリーや高速船で結んでいるという。
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五島産業汽船(長崎県新上五島町)の突然の運休に伴い、同社に解雇された従業員の男性が3日までに長崎新聞社の取材に応じた。「同僚もみんな驚いている。寝耳に水の状態」と困惑ぶりを語った。
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運休前日の1日、男性は朝から普段通りに働き、乗船予約も受け付けていた。ところが夕方になり、会社側は「不渡りを2回出して経営状態が悪化した」と突然解雇を通告したという。
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五島産業汽船は8月中旬に1回目の不渡りを出し、苦境に陥っていた。だが男性は「会社が危ないとのうわさも聞かなかったし、(運休を)まったく予想していなかった。自分以外の人も知らなかった様子だった」と話す。
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乗船券を購入した利用者に払い戻しもできていない。「従業員は笑顔を意識し、お客さまに気持ちよく利用してもらうことを心掛けていた。どう謝罪していいか分からない」と気に病んでいる。
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