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返事を返す必要がない・twitter!
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LINE社の媒体資料によると、LINEアプリの2017年9月時点の日本国内のMAU(月間アクティブユーザー数=月に1回以上アプリを使った人の数)は約7100万人。なんと日本の人口の55.2%に及ぶ。
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総務省の通信利用動向調査によると、16年の個人のスマートフォン普及率が56.8%。この数字を踏まえると、日本のスマホ所有者の9割以上がLINEを使っているといってもいいかもしれない。日本では立派なコミュニケーションインフラに成長したといえる。
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調査会社・マクロミルの17年7月のインターネット調査(15歳以上のユーザーが対象)によると、LINEユーザーのうち、40代が22.5%、50代以上が23.8%。一方、15~19歳は10.3%、20代が20.7%だ。全年齢層に広く浸透しているものの、意外にも中年以上の層が半分近くを占める一方、20代以下は3割強にとどまる。
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少しずつとはいえ、利用者が「高齢化」する一方、若者の「LINE離れ」が進んでいるかのように見える。最近になってこの状況に変化が表れ始めているようだ。
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ある高校生、「(友人から)LINEでブロック(やり取りを遮断)されて連絡が取れない」と聞いたのは約2年前のこと。この頃から若者の「コミュニケーション事情」が変わり始めたとみられる。
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別の女子高生は、「LINEグループが増えすぎて、日中、メッセージのプッシュ通知が届き続けるので、最近は通知機能をオフにしている」と話す。「気づくと通知が何十件もたまっているけど気にしない。『未読スルー』(メッセージを見ずに無視すること)や『既読スルー』(メッセージを見ても返信しないこと)は普通」と続ける。
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「文章でのやり取りが面倒くさい」そうだ。LINEでのやり取りにはスタンプも使えるが、どうしても文章の量が多くなりがちで、返信すると相手もまた返してきて、会話がなかなか終わらないのも面倒のようだ。
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さらに、その女子高生は「(友だちになることを条件に、LINEのスタンプが無料でダウンロードできる)企業アカウントが増え過ぎて、広告の通知が頻繁にくるのもウザい」と顔をしかめた。スタンプの数が増えすぎて収拾がつかなくなり、最近はダウンロードさえしなくなったそうだ。
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運営母体の米国企業の経営難が指摘される「twitter(ツイッター)」だが、日本では相変わらず若者らには活発に利用されている。親しい友だちとはツイッターや、画像共有型のSNS「インスタグラム(インスタ)」で連絡を取ることが多くなったという。
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調査会社のニールセンデジタル(東京)の17年の調査でも、18歳以上の「女子学生」(高校生も含む)のうち、49%がツイッターとインスタを併用していると回答したそうだ。
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インスタやツイッターにはDM(ダイレクトメッセージ=相手に直接メッセージを送れる機能)がある。ツイッターでは誰にでも見える「オープンな状態」でやり取りすることもあるが、プッシュ通知を使えば特に困ることはない。
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文字より写真や動画がメインのインスタや、オープンな場でのやり取りのため、「必ずしも返事をする必要がない」と感じられるツイッターの方が気楽のようだ。
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高校・大学生もLINEを使わないわけではない。前出の女子高生も「LINEでしかやり取りしなかったり、LINEしか連絡先を知らなかったりする人は今も多い」と言う。
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そして、「LINEも1日1回は見る」と語る。「でも、(クラスLINEなどで未読スルーをしている子が多いから)LINEは返事が遅くても大丈夫な時や、(それほど親しくはない)クラスの友だちとやり取りするのに使っている」そうだ。
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中には今もLINEだけを使っている高校生もいる。ただ、使い方は確実に変化している。かつて、1日中LINEに「張り付いて」いたころからは、明らかに状況は変わりつつあるようだ。
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大学生になるとフェイスブックを使い始めるケースも多いようだ。
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ある大学生は、「(フェイスブックには)ほとんど投稿はしないけど、アルバイトやインターンシップで知り合った大人とコミュニケーションを取るのには便利」と言う。とりあえずフェイスブックの利用がメインの「おじさん・おばさん」世代とは、フェイスブックでつながっておきさえすれば、LINEを含めたほかのSNSでのつながりまでは求められない、という“メリット”もあるようだ。
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フェイスブックは、それほど親しくない人も含め、多くの人とつながって、最低限の連絡が取れる「名刺」的な役割を果たしている。
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そんなフェイスブックと同じように、LINEも今や、若者にとっては、あまり親密ではない人とも連絡を取れるインフラの一つになっているようだ。利用はするものの、一時ほどの「熱狂」はほとんど見られなくなった。
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若者たちは、新しく「大人があまりいない場所」にいつも心を惹ひかれるものだ。このため、若者たちにとって、SNSの「流行はやり・廃すたり」はとても早い。企業が採用活動やマーケティングで10代にアプローチしたいと考えるのなら、常に若者のSNS利用動向を把握すべく努めることが肝要といえそうだ。
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