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2回にわたり9700トンを輸入!
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南東発電・ロシア産の石炭を輸入したと主張!
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北朝鮮産と疑われる石炭が韓国に輸入されていた問題で、石炭を使用した南東(ナムドン)発電が関税庁から取り調べを受けている。南東発電は韓国電力の子会社で、2017年11月から2回にわたり9700トン、額にして87万ドル(約9700万円)相当の石炭を輸入したという。
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保守系野党・自由韓国党の尹漢洪議員が8月1日に南東発電から提出を受けた資料によると、関税庁は南東発電が輸入した石炭について「輸入された経緯」「船舶の航路を追跡したかどうか」「ロシア産石炭の成分と一致したか」などについて聞き取りを行った。とりわけ関税庁は「問題の石炭はロシア本土で採掘されたにもかかわらず、なぜサハリンのホルムスク港で船積みされたのか」について集中的に追及した。尹議員は「関税庁は南東発電が北朝鮮産石炭を承認なしに輸入した疑いがあるとみて調べている」とコメントした。
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2017年10月末に5141トンの石炭をロシアのナホトカ港とホルムスク港で船積みした貨物船「シャイニング・リーチ」は翌11月、東海港(江原道東海市)で南東発電に石炭を引き渡した。南東発電は今年3月にもナホトカ港から4584トンの石炭を別の貨物船を通じて同じく東海港から輸入した。韓国国内の火力発電所はほとんどが有煙炭を使用しているが、今回北朝鮮産と疑われている石炭は無煙炭で、南東発電と東西発電は無煙炭を使った火力発電所も所有している。無煙炭の輸入価格は当時トン当たり90-93ドル(1万50-1万400円)で、同じ時期に南東発電が他から輸入した無煙炭に比べると23-39%安かった。
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南東発電は問題の石炭を慶尚北道浦項市の貿易会社を通じて入手した。この貿易会社の関係者は本紙の電話取材に対し「ロシア産石炭だと思って輸入した」と説明した。南東発電の関係者も「公開入札で最低価格を提示した貿易会社を通じてロシア産の石炭を輸入し、発電用として使っただけだ」と主張している。
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もし南東発電が輸入した石炭が本当にロシア産を装った北朝鮮産だった場合、南東発電はもちろん、親会社の韓国電力も制裁対象となる恐れがある。国連の対北朝鮮制裁決議2371・2375・2397号には北朝鮮産鉱物資源の輸入禁止、さらに制裁違反が疑われる船舶について凍結や抑留などが義務づけられているからだ。
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尹議員は「北朝鮮の石炭が国内で発電用として使用されていたとすれば、それは国連による対北制裁の完全な違反であり、韓米同盟を揺るがす新たな火種になるかもしれない」と指摘した。
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