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2019年度の着工を目指す!
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防衛省は、航空自衛隊築城基地(福岡県築上町など)の滑走路を東側に約300m延長する方針を固め、地元自治体に伝えたことがわかった。
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防衛省は航空自衛隊築城基地(福岡県築上町など)の滑走路を約300m延長して約2700mとする方針を固めた。沖縄県の米軍普天間飛行場返還に伴う施設整備の一環。周防灘に突き出す滑走路を、埋め立てによりさらに海側に延ばすことで騒音を軽減する狙いもある。早ければ2019年度の着工を目指す。
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06年に日米政府が合意した在日米軍基地再編に伴うロードマップ(行程表)は、普天間飛行場の沖縄県内移設に向け、築城基地を緊急時に使用できるようにするため、普天間飛行場の返還前に必要な施設整備を行うとしている。一方、町は騒音の激しい訓練を海上で実施するよう求めていた。
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防衛省から6月5日に説明を受けた築上町の新川久三町長は取材に「こちらの要望とロードマップの方向性が一致した。漁業者に配慮した整備を、とお願いした。緊急時のための整備であり、米軍の訓練が増えることはないと考えている」と話した。
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普天間飛行場の滑走路は約2800mあり、延長されれば同程度の長さとなる。18年度政府予算には、緊急時使用のための関連経費が計上されている。
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基地に反対する町内の住民団体「平和といのちをみつめる会」の渡辺ひろ子代表は「米軍の訓練や緊急時の使用が増えるのではと懸念する。また、最新の航空自衛隊の戦闘機F35Aが配備され、築城基地『攻撃のための基地』になってしまうのではないか」と語った。
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沖縄国際大の前泊博盛教授(日米安保論)は、滑走路が延長されれば、利用回数は増え、その分事故の危険性は高まる。地元は、どのように基地機能が強化されるのか、配備機種や訓練内容は何かをしっかり確認した方がいい。日米同盟の強化という形で自衛隊基地を米軍が使用するケースが増えている。沖縄の基地負担の軽減は方便であり、沖縄の問題とは切り離し、本当に基地の機能強化が必要なのかという議論をすべきだ。
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