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三菱重工が資本支援検討!
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三菱航空機(愛知県豊山町、水谷久和社長)が資本増強を検討していることが明らかになった。
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親会社の三菱重工業が増資を引き受ける公算が大きい。三菱航空機は国産小型ジェット旅客機「MRJ」の開発費用が膨らみ債務超過に陥っている。今年3月末時点で約1000億円だったことを明らかにした。2020年半ばの量産初号機の納入時期の順守に向け、三菱重工が開発を支援する姿勢が鮮明となる。
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三菱航空機は17年にMRJの5度目の納入延期を決めるなど開発に苦戦しており、18年3月期は2期連続の債務超過に陥る見通し。納入延期の原因となった設計変更を反映した試験機を年内に完成させる予定で、開発は佳境に入っている。20年半ばの納入時期は「ぎりぎり守れる」(水谷久和社長)と見込む。
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三菱重工は三菱自動車の株式を3月に売却するなど、資金調達に取り組んでいる。三菱航空機は三菱重工などの株主と協議し、財務基盤を強化する方針。三菱航空機は運航に必要な航空当局の型式証の取得に向け、米国で飛行試験を実施中。三菱重工からの追加支援で、開発を加速させる。
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宮永俊一社長は8日の中期経営計画に関する記者会見で、「18年度中に債務超過を解消する」と述べ、資本増強を行う考えを示した。
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宮永氏は、MRJの開発費はこれまでに約6000億円に上ったと説明した。2008年に本格着手し、当初は13年からの納入を予定していた。だが、5度の延期を重ね、現時点の予定は20年半ば。収入を得られない一方で、1000億円台を見込んでいた開発費は設計変更などで拡大。
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