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パターンは吠えて、噛みつき!
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アメリカ第一とは大衆迎合のこと!
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今回は秋の中間選挙・人気取りの側面!
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トランプ米大統領の国内での噛みつきは、アマゾン・ドット・コム批判だ。特に、米郵政公社(USPS)の経営問題で、トランプ氏はアマゾンが不当な低料金を強いて公社の経営を圧迫していると訴えた。ただ、経営実態とトランプ氏の主張は食い違っており、秋の中間選挙をにらんだ人気取りの側面もありそうだ。
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トランプ米大統領の就任1年目は、その型破りなスタイルはさておき、実際にはかなり伝統的な共和党保守派として国家を統治しているように思える時期もあったが、今は同氏がナショナリズムに基づく米国第一主義をより純粋な形で実行しようとする姿が浮かび上がる。
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トランプ氏は
①米軍をシリアから撤退させる意向を表明した。2001年9月11日の同時多発テロ発生後、同じ共和党のジョージ・W・ブッシュ大統領(当時)が着手した中東安定化策から手を引く措置だ。
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②同時に、米軍をメキシコ国境の警備にあたらせる方針を示した。これまで強硬に主張してきた移民政策を後押しする、あからさまな提案だ。これに対し、大統領執務室の前任者たちは共和党であれ民主党であれ、米国が自力で自国の国境を守るのではなく、他の国々が自らの国境を守るのを支援することに注力していたとの主張だ。
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③中国が通商・投資政策を改めない限り、総額500億ドル(約5兆3200億円)相当の中国製品に25%の関税を課すとする追加関税案を発表した。これは長期的な政策転換というより、中国との交渉材料にするつもりらしい。こうした措置は自由貿易を標ぼうする共和党の伝統的路線を揺るがすことになる。
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トランプ時代が新たな段階を迎えた兆候は、個人的判断で、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領や北朝鮮の金正恩委員長との首脳会談を行う意志を固めた。外交政策のエスタブリッシュメント(既成勢力)や政権メンバーの一部は、その考えが無分別であり、恐らく危険だとみている。首脳会談がプーチン氏の暴力的な振る舞いに見返りを与え、非人道的な金体制を正当化する可能性があるからだ。
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だがトランプ氏は自己の能力を確信しているようだ。面と向かって相手を説得し、思い通りに他人を操縦できると考えている。
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こうした全ての局面で、トランプ氏は就任1年目にはめられた足かせを振り払って行動しているように見える。同氏を既定路線に近づけようと試みた側近ら(ゲーリー・コーン国家経済会議(NEC)委員長、レックス・ティラーソン国務長官、H・R・マクマスター大統領補佐官(国家安全保障担当)、ロブ・ポーター秘書官)は全員、ホワイトハウスを去った。その空白を埋めつつあるのが、大統領の直観を否定するのではなく、それを励ますような外部の友人や非公式のブレーンだ。つまり、イエスマングループだ。
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「この1年間はワシントンを騒がせたが、今度は公約したことを忠実に遂行し、2016年選挙戦で掲げた米国第一主義を実現しようとしている」。トランプ氏が自分の手柄だとしてきた好調な米株市場がこのところ下落に転じたため、貿易を巡る攻撃の手を緩めざるを得なくなる可能性もある。同様に、11月の中間選挙で議会の主導権を奪われないため、休暇明けで来週ワシントンに戻る共和党議員たちが、中国に追加の輸入制限を発動しようとするトランプ氏を抑えにかかるだろう。中国が2日、米国の農産品を対象に報復関税を実施したことで、大統領選で「共和党が勝利した中西部の州に住むトランプ支持者の間ではすでに不安が広がっている。
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