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安藤ハザマを10月4日より3か月・指名停止!
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東京電力福島第一原発事故の除染事業をめぐる準大手ゼネコン・安藤ハザマによる費用不正請求問題で、環境省は10月4日、国直轄の除染事業で、同社を含めて8件で計約300万円の過払いがあったと発表した。今後返還を求める。不正請求とは判断していないという。
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問題発覚後、環境省が調べたところ、安藤ハザマが担当した国直轄除染のうち3件で、食費込みでの宿泊料請求などによる約117万円の過払いが判明。ほかのゼネコンなどでも集計ミスや二重請求で計5件、約185万円が過払いされていたという。
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また、環境省は安藤ハザマを4日から3カ月の指名停止処分にした。東京地検が、同社東北支店の社員2人を、詐欺罪で在宅起訴したことを受けた措置。
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東京地検特捜部が詐欺罪で社員を在宅起訴したことに伴う措置。国直轄の除染事業を受注した建設会社の調査結果も公表し、安藤ハザマなどに対し計約300万円を国が余計に支払っていた。全額の返還を求める。
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環境省によると、安藤ハザマが福島県浪江町で手掛けた3件の工事で、計約117万円を余計に支払っていた。食費込みで宿泊費を請求したり、領収書の添付間違いをしたりしたことなどによるものだった。故意による不正請求はなかったと判断した。
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環境省は本年3月4日までに、東京電力福島第1原発事故による除染費が2016年度までの累計で約2兆6千億円になる見通しになったと発表した。環境省が計上した11~15年度の支出済みの費用と16年度の予算額を足し合わせて集計した。
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17年度からは放射線量が特に高い帰還困難区域の一部の除染に取り掛かる方針で、生活空間の放射線を減らす除染事業の費用はさらに膨らむ。
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政府は帰還困難区域を除くと、計画に基づく除染は16年度までの終了を目指している。環境省によると、福島県内の一部の自治体は作業が遅れており、完了は17年度にずれ込む。
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環境省は2017年3月3日、東京電力福島第1原発事故に伴う除染作業について、2012年1月から本年3月末の間に投入する作業員は延べ約3000万人超に上り、8県111市町村の作業で約2兆6000億円の費用がかかる見通しになったと発表した。
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同省の除染事業は3月末で終了する予定で、コストや除染効果などを総括した。同省は「除染が復興を早めた」と成果を強調する一方、東電が負担する除染費用については、国の請求額の約2割が未払いのまま。帰還困難区域の一部で実施される除染作業については来年度から国費投入が決まっており、費用対効果の検証が今後の課題になる。
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