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農地2カ所で虚偽通知!
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東京電力福島第1原発事故で国が直轄で行ってきた南相馬市の除染で、除染を請け負った業者が地権者に対し、除染が完了していないのに「除染が完了した」と通知していたことが7月3日、分かった。
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環境省によると、除染が行われていなかったのは旧避難指示解除準備区域にある同市原町区下江井の農地2カ所で大成建設共同企業体(JV)が除染を請け負った。この農地を含む除染は国が発注し、共同企業体(JV)によって進められた。
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JV側は除染方法を環境省と相談するため作業を保留していたが、既に終了した他の農地と混同し、同省への報告書に「完了」と記入したという。
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地権者が農地を確認したところ、除染が行われた形跡が確認できなかった。地権者が同JVに問い合わせ、除染が行われていなかったことが判明した。同JVは、農地2カ所は比較的狭い農地だったため、作業を保留していたが、担当者が進行管理表にこの農地について誤って「完了」と記載してしまったという。
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報告を受けた環境省は今年5月、地権者に完了を通知。6月に地権者が農地を確認したところ、草が生えており除染した形跡がないことから、JVに問い合わせて発覚した。
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JV側は環境省に「内部での申し送りが悪かった」と説明している。
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同省はこの農地について、今週中にも放射線量の測定を行い、改めて除染を実施するとしている。
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