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公取委で摘発されても・この手で行こう!
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2009~13年の県発注工事入札で談合を繰り返したとして、千葉県が損害賠償を求めた山武地域の業者17社のうち1社が、賠償金未払いのまま破産申し立てに向けた準備に入っていることが分かった。6月県議会の予算委員会で、網中肇県議(民進)の質問に対し県が明らかにした。
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県などによると、請求額は当初計約9億7200万円だったが、業者側が減額の調停を申し立て、千葉簡裁の調停案に基づき計約3億8900万円に減額された。1回目の支払期日だった5月末に2社が支払わず、うち1社が破産申し立てに向けて準備しているという。この談合では、公正取引委員会が同地域35社について独占禁止法違反にあたるとして、うち20社に課徴金納付命令を出した。その後3社が破産・解散した。
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平成28年12月県議会に、千葉県発注の工事で談合を繰り返した業者への賠償金を減額する議案が提案され、自民党などの賛成多数で可決された。
<山武談合の概要>
平成26年2月3日、公正取引委員会は、千葉県が発注する土木工事等において、独占禁止法で禁止されている談合があったとして、山武地区の業者に対し排除措置命令(30社)及び約2億2千万円の課徴金納付命令(20社)を行った。排除命令を受けた業者は、平成21年4月以降数年にわたり、約200件の工事で談合を繰り返しており、その工事の中には、千葉県でも犠牲者を出した東日本大震災からの復旧・復興のための工事も多数含まれていた。
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内容は、受注を希望する業者は、入札の4日前に、千葉県建設業協会山武支部の事務所(東金市)に集まり、話し合いのうえで受注予定業者及び受注金額を決め、受注予定業者以外は受注予定業者が受注できるように協力するなどして、千葉県発注の工事における競争を実質的に制限し、不当利益をあげていた。千葉県内での談合事件では極めて悪質と判断された。
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平成26年8月、千葉県は、課徴金納付命令を受けた20社のうち、破産した1社を除く19社に対して、契約に基づき賠償金(約11億円)を請求した。ところが、賠償請求された19社のうち、解散した2社を除く17社が、県に対し賠償金9億7千万円を減額するよう求めて、千葉簡易裁判所に民事調停を申し立てた。
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平成28年11月、県は、賠償金を9億7千万円から3億9千万円に減額する議案を県議会に上程しました。平成28年12月、県議会は、当該議案を、自民党などの賛成多数で可決した。これで県は賠償金を減額することが決まってしまった。
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県は減額の民事調停に応じ、業者が倒産すると地域経済に与える影響が大きいとしている。同様の理由で、12か月の指名停止期間を、特別な事由に該当するとして指名停止期間を6か月間に短縮している。
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これで、今後同様な事件が起きても、前例に倣えば談合利益は大きく、損賠は踏み倒せば良いという風潮にならなければ良いのだが、、、。
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