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20科で土曜診療廃止へ!
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電通事件以来・怠けろがスローガン!
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東京・中央区の聖路加国際病院が、労働基準監督署の立ち入り調査を受け、医師の長時間労働を見直すため、6月から土曜日の外来診療で約3分の2の診療科を廃止すると発表した。
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聖路加国際大学によると、聖路加国際病院は2016年6月、中央労働基準監督署から立ち入り調査を受け、医師の長時間労働について指摘を受けたという。医師の時間外労働は去年4月から6月の月平均が約95時間に達していたという。
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こうしたことから病院は、来月から外来診療科の3分の2にあたる20の診療科で土曜日の診療を廃止することを決めた。
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また病院側は、結果として未払いとなっていた時間外の割増賃金など、十数億円を医師に支払ったという。
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労働基準監督署による立ち入り調査が行われ、改善策の実施を迫られる医療機関も出てきた。「今の政権になってから、業種を問わず、労基署の立ち入り調査が増えた」と社会保険労務士は指摘する。労基署がチェックするのは主に長時間労働の実態で、「昔は労基署に医師の仕事は完全に『聖域』という考え方があったが、今はそうではなくなっている」とも言う。
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ここ数年、熊本大学医学部附属病院、沖縄県立北部病院(名護市)など地域の基幹病院に労基署の立ち入り調査が入った事実が報じられている。最近の立ち入り事例の中でもインパクトが大きかったのが聖路加国際病院(東京都中央区、520床)のケースだ。
中央労働基準監督署が2016年6月、調査を実施。病院側は医師の時間外労働の削減などを求められ、その影響で診療体制の縮小を余儀なくされた。
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医師に関して指摘を受けたのは、
(1)長時間労働の常態化、昨年4~6月の時間外勤務が月平均で約95時間に達していた。
(2)夜間・休日勤務に対する賃金の支払いの問題──の2点だった。
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年間1万1000件もの救急車搬送を受け入れる聖路加国際病院では、救急外来の医師だけでなく病棟の当直医も救急の応援に当たる。本来、宿日直は通常の勤務とは違い、夜間や休日の電話応答や火災予防のための巡視、非常事態発生に備えた待機など、「ほとんど労働を伴わない勤務」と定義されている。聖路加国際病院の勤務実態は、宿日直の定義には当てはまらないと判断された。そのため同病院は、過去に遡り本来支払う必要があった時間外の割増賃金と、実際に支給してきた宿日直手当の差額分を、個々の勤務医に支払うことになった。その総額や遡及期間は明らかにしていないが、過去2年以内について十数億円を支払ったようだ。
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医師も単なる労働者扱いで、医師の技術アップや自己研さんは何処がボーダーラインとなるのか。業種においては、労働時間を無視した勤務シフトだってある。
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今後、救急の医師にも労働時間のお仕着せが及ぶのだろうか。人命なのか、労働時間なのか、あまりにも画一化で縛り上げると、土曜日は全病院休診などという時代が来るかもしれない。
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