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徳島逓信病院売却・平成博愛会に!
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2013年に逓信病院は、札幌から鹿児島まで全国に14カ所あった。逓信病院は、昭和13年、郵便や通信行政を所管していた当時の逓信省の職員を対象に開設された病院で、現在は日本郵政に運営が引き継がれ、一般の患者も利用できる病院だ。日本郵政は2015年11月の上場を機に収益力を底上げするために赤字の病院事業の縮小を迫られている。既に新潟、仙台市などにある病院も売却している。
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しかし、病院の立地が悪く病床数が少ないことなどから赤字が続き、去年3月期の日本郵政の決算では病院事業でおよそ60億円の赤字を計上していた。
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全国で経営する10の逓信病院のうち、札幌、横浜、徳島の3カ所を売却する方針であることを明らかにした。4月1日から別の医療法人などがそれぞれ経営する見通しで、売却先や金額は不明。地域の医療法人や社会福祉法人に経営を引き継いでもらい、患者には引き続き医療サービスを提供する。
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15年4月に仙台、新潟、神戸の3カ所を譲渡し、16年3月末で大阪北を閉鎖した。しかし、病院事業は16年3月期決算で52億円の赤字をなお計上しており、さらなる合理化が必要と判断。4月以降に残る7病院も、売却を含め経営改善策を進める方針だ。
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日本郵政が全国で経営する逓信病院のうち、徳島逓信病院(徳島市伊賀町3)と札幌、横浜の3病院を売却する方針を固めた。4月1日からそれぞれ医療法人などが経営する見通しで、徳島の売却先は医療法人平成博愛会(同市勝占町)。不採算となっている病院事業の合理化が狙いだ。売却額は明らかになっていない。
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徳島逓信病院は内科、外科、整形外科、眼科、婦人科があり、51の病床を持つ。1938年、診療所として同市寺島本町1に開業し、55年に現在地に移転した。
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売却先となる医療法人平成博愛会の武久洋三理事長(74)によると、入院患者がいるのは20床ほど。病院事業は毎年度多額の赤字を計上し、不採算となっている。
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医師や看護師らの雇用は継続する方針。病院は10年ほど前に改修工事を終えており、新たな工事は予定していない。
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昨年の夏ごろ、日本郵政から事業を引き継ぐよう要請された。武久さんが理事長を務める別の医療法人が、赤字続きだった神戸逓信病院(神戸市)の経営を立て直した実績を見込まれたという。
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