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能力の向上を目指す委員会を近く設置の方向!
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防衛省が近く、新たな弾道ミサイル防衛(BMD)システムの導入に向けた検討委員会を設置することが分かった。地上配備型の「終末高高度防衛(THAAD)ミサイル」が有力で、次期中期防衛力整備計画(2019~23年度)期間中の導入を視野に入れている。
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北朝鮮による核実験や、弾道ミサイルの発射が相次いでいることを受け、防衛省が、ミサイル防衛能力の向上を目指す委員会を、近く設置する方向であることがわかった。設置が検討されている委員会は、防衛副大臣を委員長として、「弾道ミサイルへの対処能力の総合的な向上」に取り組むもの。
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防衛省は今後、現在のミサイル防衛システムの能力向上や、追加配備に加え、新たなシステムの導入に向けた、研究や開発も検討する方針で、2017年夏までに、将来的な弾道ミサイル防衛の方針を取りまとめ、稲田防衛相に報告する考え。
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同省は現中期防(14~18年度)に基づき、将来のBMD体制の調査研究を続けている。北朝鮮が弾道ミサイル発射を繰り返していることを受け、若宮健嗣副防衛相をトップとする検討委を設置して議論を本格化させる。来年夏までに提言をとりまとめ、次期中期防の作成作業に反映させる。省内には海上配備型迎撃ミサイルを搭載した海上自衛隊のイージス艦の増勢や、地上配備型のイージスシステム「イージス・アショア」の導入を推す声もある。いずれも費用は数千億円に上るとみられ、購入期間も長期にわたることから、現行の防衛計画の大綱(防衛大綱)の改定も今後の課題になるとみられる。
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現行の日本のBMDは、高度約600キロで迎撃するイージス艦と、同約15キロの地上配備型迎撃ミサイル「パトリオット」(PAC3)の2段構え。同約150キロのTHAADが導入されれば、イージス艦とPAC3の「隙間(すきま)」を補完し3段構えとなる。
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◇終末高高度防衛(THAAD)ミサイル◇
米軍がミサイル防衛の一環として開発した移動式・地上配備型の迎撃ミサイル。敵のミサイルが落下して大気圏に再突入する段階で撃ち落とす。同じ地上配備型迎撃ミサイル「パトリオット」(PAC3)より高い高度で迎撃でき、射程が長いのが特徴とされる。
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