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福知山線交差部アンダーパス!
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兵庫県は、尼崎市内を東西に結ぶ都市計画道路「園田西武庫線」のうち、未着工だった御園工区(尼崎市御園1~塚口本町6)の建設に本格着手する。
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市内の渋滞緩和と大阪方面へのアクセス強化を目的に事業を進めており、用地買収の遅れに加え、追加の地下水対策が必要になり、着工が3年程度ずれ込んだ。17年度からJR福知山線と交差するアンダーパス部の工事に取り掛かり、23年度の供用を目指す。工法の変更などに伴い事業費は198億円となる。
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同市北部は隣接する大阪府方面への東西道路ネットワークが弱く、周辺道路では慢性的に交通渋滞が発生しており、ピーク時には周辺の交差点で200m以上の交通渋滞が発生。特に山手幹線では500mの渋滞が起こり、園田西武庫線の未開通区間を整備することで交通の円滑化と都市機能の充実を図る。
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御園工区の区間は、尼崎伊丹線と交差する塚口本町6丁目北交差点から市役所園田支所付近に至る延長909m。JR福知山線を挟んで東側の大半は三菱電機伊丹製作所(尼崎市)を通る。JRとのアンダーパス区間は約350m(うち交差部約20m)。
全体幅員は18mで対面通行の2車線(幅員6m)。車道の両側に自転車通行帯(幅員1・5m)を設置し、その外側に歩道(同4・5m)を整備する。交差部は歩道と自転車通行帯を同じトンネル内に設置し、通行帯で分離する。
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新たな地下水対策は被圧地下水による構造物の押し上げを防ぐ止水工で、一般部は土留め工を鋼矢板からSMW連続壁に変更し、不透水層まで打設。JRとの交差部はH鋼親杭に不透水層まで延びる止水工を追加する。追加の対策工は約12億円が見込まれ、用地補償の変更や埋蔵文化財調査の追加を含めると約24億円増額する。
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既に補償用地全件の契約が完了し、工場の移転関連工事にもめどがついており、アンダーパス部の詳細設計も完了。JR交差部の工事を委託するJR西日本とも8月末に施工協定を結んだ。本年度は迂回路や踏切の移設など準備工事を進める。
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東側の藻川工区(延長564m)の工事も始まっており、23年度には全線供用する。
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