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本年度当初予算案は可決・議会!
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住民への周知が不足・荒木町長!
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鹿児島県屋久島町が約20億円をかける新庁舎建設を巡って揺れている。住民グループ「屋久島の未来を考える会」は9月26日、「住民に周知しておらず、無駄も多い」として荒木耕治町長の解職請求(リコール)に向けた署名活動を始めた。
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屋久島町は屋久町と上屋久町の合併で発足した2007年10月以来、役場機能が本庁と三つの支所に分散している。町は14年10月、新庁舎の建設場所を旧町境付近に決め、15年1月に基本構想、同年10月に基本設計案をまとめた。
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計画によると、新庁舎は平屋(一部2階建て)で、島内の木材だけを使う。住民や観光客が交流するフォーラム棟、議場を講演会やコンサートに使えるホール棟を備える。町は18年度の完成を目指し、今年12月に着工する予定。町議会は、建設費8億5600万円を含む本年度当初予算案を可決している。
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だが、3月の町議会で設計が明らかになると、住民から見直しを求める声が上がった。考える会の松田正代表は「町の一大事業なのに住民に知らせていない。役場の機能として必要ないものもある」と主張する。
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考える会は6月、新庁舎見直しの陳情を町議会に提出。不採択になると、建設の是非を問う住民投票条例制定を求める2349人の署名を集め、話し合いを求めたが町は応じなかった。
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荒木町長は6月、町議会で「住民への周知が不足していた」と認め、設計図や事業費の内訳をホームページに公開した。9月議会では「総合的な防災拠点となり、低迷する林業振興の起爆剤にもなる」と計画に理解を求めた。
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解職請求には有権者1万793人(9月2日現在)の3分の1に当たる3598人以上の署名が必要。松田代表は「住民の声を聞かず、強引に計画を進める町長を止めるにはリコールしかない」と話した。
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