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資質が疑われるから表に出すな!
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永田町の関心は10月23日投開票の衆院東京10区と福岡6区のダブル補欠選挙に移った。鳩山邦夫元総務相の死去に伴う福岡6区は、自民党にとって「血なまぐさい戦い」になりそうだ。福岡6区補選も都知事選と同じく自民党の分裂含みになってきたからだ。
鳩山邦夫氏の次男で福岡県大川市長の二郎氏(37)が名乗りを挙げるたが、福岡県連は蔵内勇夫議員の息子で、林芳正元農林水産相の秘書だった蔵内謙氏(35)を公認候補として党本部に申請。双方引き下がる気配はなく、分裂選挙に突入しそうだ。福岡6区の中核・久留米市は世界最大手のタイヤメーカー・ブリヂストンの企業城下町。その創業者である石橋正二郎の血を引く鳩山家のゆかりの地であり、二郎氏は7月31日の記者会見で「(党公認が)うまくいかなくても当然出馬する。
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7月25日の第3回目の選考委員会で林芳正と蔵内謙の名前が突如浮上した。推薦したのは松山政司(林芳正)と大家敏志(蔵内謙)であり、この時点から選考委員会は蔵内勇夫の筋書き通り「蔵内謙ありき」で走り出した。
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この選考茶番劇場は、候補者鳩山二郎と蔵内謙の直接同席する場面を嫌っている。選考委員会や各団体の前で並ばせるとボロが出るからだ。
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大票田の農政連が推薦の判断をするために、鳩山二郎と蔵内謙の2人を同じ場所に呼び決意のほどを聞いたり、質問に答えてもらう事により推薦の判断材料にしようと、2人の日程を調整のうえ8月22日(月)午後6時と決めたにも係わらず、蔵内謙が「自民党が公認問題について結論が出ていないので何も動けない」との理由で断った。
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選挙区6区に馴染みがない蔵内謙。本来なら選挙区をくまなく歩き顔を覚えてもらうのが候補者の動きのはずである。ところが、走り回っているのは、蔵内勇夫ファミリーの県議会議員で本人の顔は見えていない。やはり人間性に問題があるのだろう。
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7月29日に強引に決定した内容は、8月1日午前に党本部に届けられた。選考委員会の松山政司と長年親交のある茂木敏充が自民党選対委員長であり、茂木からは8月2日までに申請すれば、すぐにでも公認決定すると松山は聞かされていた。松山はすぐにでも選対委員会が開かれるか、持ち回り協議に入るものと考えていた。
ところがこの日、臨時国会の終わる3日に内閣改造と党役員人事が行われるとの見通しが報じられ、公認決定に欠かせない幹事長と選対委員長が共に交代すると囁かれていた。
8月3日内閣改造と党役員人事が行われ、幹事長に二階俊博、選対委員長に古屋圭司が新しく就任。
8月5日までには必ず公認が出ると候補者選考委員たちが自信たっぷりに語っていたにもかかわらず、8月28日現在になっても決定に至っていない。8月中には決まらないというのがもっぱらの見方だ。県連の目論見はガラガラと崩れ、公認問題でミソを付けた面々もどう言い訳をするのやら。