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市民団体が東京地検に告発!
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森山裕農林水産相らが環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の交渉に向かう前に、日本養鶏協会(東京)の栗木鋭三元会長から現金を受け取っていた問題で、市民団体「政治資金オンブズマン」(共同代表・上脇博之神戸学院大教授)は7月5日、政治資金規正法違反罪で、森山農水相ら5人に対する告発状を東京地検に送った。
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他に告発されたのは栗木元会長、西川公也元農水相、宮腰光寛元農水副大臣、江藤拓元農水副大臣。
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告発状によると、森山農水相ら4人は平成27年7~9月、議員会館などで栗木元会長からそれぞれ現金20万円を受領。その行為が、公職の候補者の政治活動に関する寄付を禁止した同法に抵触する可能性があるなどと指摘している。
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森山農水相の献金問題は2015年10月14日にも発覚しており、その時は「指名停止業者から698万円の献金」を受けており、「全額返金する」と会見していた。
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第3次安倍改造内閣で初入閣した森山裕(ひろし)農林水産相が代表を務める自民党鹿児島県第5選挙区支部が平成23~25年、談合で公正取引委員会から排除措置命令や県の指名停止措置を受けた複数の建設業者から、計698万円の献金を受け取っていたことが10月14日、分かった。
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政治資金収支報告書などによると、同支部は、鹿児島県発注の海上土木工事で談合したとして公取委から独占禁止法違反(不当な取引制限)で排除措置命令を受け、県から指名停止措置を受けた鹿児島、熊本両県の31社のうち、23年は9社から計280万円、24年は6社から計168万円、25年も9社から計250万円の献金を受けていた。
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鹿児島県は25年1月、31社に談合の契約違反による違約金として、契約額の10%に当たる計36億円余りを請求。業者側は同年2~4月、減額を求める調停を鹿児島簡裁に申し立てた。県議会は地域経済への影響を懸念し、県に減額を求める決議を可決。県は27年に計28社について請求を半額にすることを受け入れた。同支部は調停申し立て後も献金を受け続けており、道義的責任が問われそうだ。
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森山氏は14日、農水省内で記者団の取材に応じ、「談合していた企業から献金を受けてはいけないわけではなく、政治資金規正法上、問題はない」との認識を示しながらも、「違約金が減額されたことは知らなかった。政治家として指摘を倫理上しっかり受け止めなければならない。全額返金する」と述べた。
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