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6~7月の米利上げを警戒!
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FRB議長が早期利上げに言及!
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外国為替市場で中国・人民元の下落が再び目立ち始めた。5月25日は中国人民銀行(中央銀行)発表の対ドル取引の「基準値(中間値)」が1ドル=6.5693元と、2011年3月以来の元安・ドル高水準を付けた。
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5月28日のNY為替市場ではドル買いが優勢。手がかりが乏しかったが、序盤からドル買いが先行し、イエレンFRB議長の講演内容を受けて買いが加速した。同議長は、生産の伸びは非常に鈍く、過度に急激な利上げには慎重を期すべきだとした一方で、最近のデータでは成長の加速が感じられるとし、今後数カ月以内の利上げが適切になる可能性はあるとの見解を示した。同議長の早期利上げに前向きな発言を受けて、市場では6月若しくは7月の利上げ観測が強まった。
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具体的な利上げ時期は今後詰める。焦点は6月3日に発表する5月の米雇用統計と、同月23日の英国の欧州連合(EU)離脱を巡る国民投票だ。失業率が改善するなど雇用統計が堅調であれば、6月14~15日のFOMCで利上げする可能性がある。FOMCの一部参加者には「英国の国民投票を見極めて判断すべきだ」との主張もあり、利上げが7月以降にずれ込む可能性もある。
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ドル高を受けて、じわじわ人民元の下落が続いていることに警戒する声もある。25日に中国人民銀行(中央銀行)が公表した人民元の対ドル相場の「基準値」は2011年3月以来、5年2カ月ぶりの人民元安に付けた。
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主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議。仙台会議では、イエレン氏とドラギ氏が「ヒソヒソ話」する光景が目撃され、ニューヨークのヘッジファンドの間には「証拠写真」が出回っている。
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米地区連銀総裁の相次ぐ「6月利上げ可能性示唆」発言が市場で材料視されている。米連邦準備理事会(FRB)が追加利上げを決定すれば、織り込み済みとされても、やはりドルは買われる可能性が無視できない。現在、市場内に蓄積して膨張しているドル売り・円買いのポジションが、一気に巻き戻されるかもしれない。
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そうなると、中国元も急落する恐れがある。中国がどれだけ強がっても、世界経済は米国の動向で好不況が逆転する。中国経済の先行きは不透明になってきた。
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