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史上3番目の量!
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環境省は5月11日、熊本地震で建物のがれきなどの災害廃棄物の発生量を最大130万トンとする試算を発表した。2004年の新潟県中越地震(60万トン)の約2倍に上り、11年の東日本大震災(2000万トン)、1995年の阪神大震災(1500万トン)に次ぐ量となる。
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同日、熊本県を訪れた井上信治・副環境相が蒲島郁夫知事に報告した。同省は人工衛星の画像などを使い、全半壊した建物の数から災害廃棄物の量を推計した。大分県での被害も含めて、100万~130万トンの廃棄物が出ると試算した。
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この量は、熊本県内で処理される一般廃棄物の2年分に相当する。県内の焼却施設だけでは迅速な処理が難しいため、九州を中心に県外でも処理できるよう、環境省が調整する。処理終了までに3年程度かかる見込み。
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一方、熊本県は、通常は市町村が担当する災害廃棄物処理の事務手続きなどについて、熊本市以外で被害の大きかった市町村では県が代行することを検討するという。
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熊本地震で倒壊した建物のがれきなどの災害廃棄物を巡り、熊本県が九州各県に協力を要請し広域処理を検討していることが5月11日、分かった。県内の被災住宅は7万棟以上に上り、廃棄物の量は新潟県中越地震の約60万トンを超える130万トン前後になる見通し。実際の処理を担う産業廃棄物業者らは早期着手を目指して九州全体で調整を始めた。
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県によると、被災した住宅は熊本市と益城町だけでも約5万7千棟。県の基準では、処分される家財なども含めて住宅の床面積1㎡あたり木造で0・6トン、非木造で1トンの廃棄物が出ると推計される。
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熊本県産業廃棄物協会は10日、沖縄以外の各県協会に受け入れ可能な業者の調査を依頼。一部の県は既に施設数などについて回答した。他の県も順次、調査を進める。
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自治体も連携を強めている。福岡県廃棄物対策課は地震直後から広域処理の要請に備え、県内の施設について調査を実施。担当者は「受け入れ可能との回答が、市町村や事務組合などから22件あった。正式な依頼があれば、できる限り協力したい」と話している。
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阪神大震災では約1500万トン、東日本大震災は約2千万トンの災害廃棄物が発生し、いずれも広域処理が実施された。
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