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シーア派とスンニ派の対立は根が深い!
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石油輸出国機構(OPEC)の盟主サウジアラビアなど主要産油国は4月17日、カタールの首都ドーハで開いた会合で、原油安の要因である供給過剰の緩和に向け増産凍結を目指して協議したが、合意できなかった。OPECは6月2日の定時総会で凍結について協議し一致すれば、OPEC非加盟国を加えた主要産油国全体での合意を再び目指す。
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カタールのサダ・エネルギー相は会合後の記者会見で「(合意に至るには)もっと時間が必要だ。全てのOPEC加盟国の参加が増産凍結の合意への助けになるだろう」と述べ、イランの参加が必要との認識を示した。
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イランは、3月は同329万バレルだった制裁前と同水準の日量400万バレルを回復するまで増産を続け、凍結に応じる考えがないと表明し、今回の会合に出席しなかっ。内戦の長期化で生産が落ち込むリビアも凍結に否定的。
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サウジとロシアなど四カ国は二月十六日、他の産油国の同調を条件に一月の生産量を維持することで暫定合意。両国は凍結協議を主導したが、ロシアがイランの方針に一定の理解を示す半面、サウジは国交を断絶したイランに強硬姿勢を貫いた。
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ドーハ会合では、毎月の原油生産量(日量平均)について、今年1月の水準を超えないことで合意する見通し。増産は10月1日まで凍結、産油国は市場回復に向けた進ちょく状況を協議するため、10月に再びロシアで会合を開く。
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原油価格が再び下げ基調を強めれば、金融市場を通じ日本経済にも悪影響を及ぼしかねない。合意順守を監視する仕組みがない「紳士協定」にとどまるとの見通しを示した。合意が守られなければ、供給過剰の解消は遠のく。凍結で合意できなければ、原油価格は30ドル前後まで下落するとの観測が優勢だ。
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18日のNY市場は上昇。17日の主要産油国による増産凍結が合意に至らなかったことを受けて、原油相場が急落。当分の間、乱高下が繰り返される模様。
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