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毎年90兆円ペース・国債購入!
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日本政府が発行した国債の27%を、日銀が保有している。今年はさらに増えそうだが、日銀保有する国債の償還や利払いはどうなっているのか。
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2016年1月29日で、日銀HPで285兆5022億円保有している。
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国債残高は財務省HPで1029兆円と書かれているので、日本国債の27.7%を日銀が保有している。
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2012年末には89兆円、2014年末には190兆円(短期国債を除く)だったから、1年で90兆円のペースで買っている。
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今年も同じペースなら2016年末には370兆円近くになり、日本国債の35%を日銀が保有する事になる。
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日銀が保有した国債の金利の支払いなどはどうなっているのだろうか。
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国債には満期があり、10年国債は10年後に額面の金額を支払う。しかし日銀は「国債乗換」をするので政府は償還する必要がない。
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「国債乗換」は満期が来た国債を別の国債と交換することで、繰り返すことで国はお金を払わずに済んでいる。日銀保有の国債は毎年10兆円以上満期を迎えているので、その分国は支払わなくて済んでいる。
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もし日銀が「国債乗換」をせず満期を迎えたらどうなるのか。
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理論上政府は日銀に額面の金額を支払わねばならないが、「必ず支払う」のではなく請求があって初めて支払う。日銀がもし政府に請求しなかったら、財務省のHPの説明では満期から10年間請求しなければ、請求権が消滅する。
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日銀保有国債が消滅し、政府がお金を払わなければ、日銀は額面分の損失を計上する。それなら、巨額損失を被った日銀は破産し、日本は倒産するのだろうか。
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日銀が国債を買っているのは、金融緩和でてインフレ率を上げ、経済成長するためだ。デフレを脱却し、インフレ率が上昇し、経済成長率が上がったら、保有国債を手放す「出口戦略」を取ることになる。政府は新しい国債保有者に現金を償還する必要があるが、その時は経済が好転し税収も増えているので問題は起きない。
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インフレ率が上がると金利も上がるので、政府の支払いが増えるが、それはインフレ率上昇で相殺される。このように、やがて日本経済が好転すれば、問題も解決する。
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現在の日本は政策金利がマイナスですが、日銀保有国債への金利支払いはどうなっているのだろうか。政策金利がマイナスになっても国債金利がマイナスになった訳ではないので、国は金利を支払う必要がある。
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実際政府は日銀に金利を支払っていますが、「国庫納付金」という名目で政府に戻している。日銀の決算日には「受け取った」事にしておいて、決算後に政府に戻すことを延々と繰り返している。
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簡単にいえば、日本政府は日銀が国債を持っている限り、利払いも償還もしていない。
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他国のように、巨額国際を諸外国に購入してもらっている場合、一挙に市場放出されてしまった場合は厄介なことになる。日本の場合の国債発行額が問題になっているが、国債額以上に国民資産がある。諸外国は、国債発行額を含む負債と資産のバランスは同一でない。バラバラに計上している。
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政府、日銀にとって国債に対する世界の危惧に対する秘策はある。あえてここでは触れないが、政府、財界、議員の口の端に上る会話には注意を、、、。答えはそこにある。
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