.
対日、対米・20%超える前年割れ!
.
.
中国の輸出減少幅が2月に拡大した。対外貿易を通じた押し上げを欠く中で成長持続を目指す政策当局の課題が浮き彫りとなっている。
.
税関総署が発表した2月のドル建て貿易統計によれば、輸出は前年同月比25.4%減少と、2009年5月以来の大きな落ち込みとなった。2月の輸入は13.8%減少し、1年4カ月連続の前年割れ。この結果、貿易黒字は326億ドル(約3兆6800億円)となった。2月の1週間にわたる春節(旧正月)の連休中は工場が閉鎖され、出荷も抑えられた。
.
世界貿易の減速で、中国指導部が掲げる今年の成長率目標(6.5-7%)達成に向けた取り組みが一段と難しくなっている。
.
HSBCホールディングスのアジア経済調査共同責任者フレデリック・ニューマン氏(香港在勤)は「2月も再び輸出が大きく減り、世界需要の下振れが鮮明になった」と指摘。「こうした数字を踏まえれば、世界の景気回復への期待はしぼまざるを得ない。春節によるゆがみのせいにするのは簡単だが、ずっと深刻な低迷が統計から明らかになりつつある」と述べた。
.
輸出は主要貿易相手向け全てで前年割れ。減少率が20%を超えたのは、米国とブラジル、カナダ、ドイツ、フランス、香港、日本、東南アジア諸国連合(ASEAN)。