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政府は一時休戦か、首相のトイレタイムか!
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米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設をめぐる代執行訴訟で、安倍晋三首相は3月4日、福岡高裁那覇支部が示した和解案の受け入れを表明した。
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米軍普天間飛行場の移設をめぐる国と沖縄県の法廷闘争は3月4日の和解受け入れで、一旦は決着したように見えるが、水面下ではお互いが足蹴で脛は傷だらけになりそうだ。裁判所の和解勧告でも、国は名護市辺野古での基地建設方針に方向の気配はない。
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安全保障関連法や新基地問題に反対を訴える若者グループSEALDs RYUKYU(シールズ琉球)のメンバーで、国際基督教大四年の元山さん(24)は「政府が工事を一時止めると決めたことは評価できるが、基地建設が白紙撤回されたわけではない」と冷静に受け止める。
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この後、首相は翁長雄志知事と官邸で会談し、和解が成立した。国による工事は中断する。国と県の協議は仕切り直しとなるが、首相は新基地建設方針は「何ら変わりない」としている。対立の構図は変わっていない。
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和解条項に基づき、辺野古沿岸部の埋め立て承認取り消しの撤回を国が求めた代執行訴訟など、国と県は互いに提訴した三訴訟をすべて取り下げる。首相は埋め立て工事の「中止」を指示した。
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今後、国は翁長氏に対して埋め立て承認取り消しの是正を指示することから手続きをやり直す。県は国地方係争処理委員会に審査を申し出て、その後に訴訟を提訴できるが、訴訟が確定するまで双方は「円満解決に向けて協議」することが和解に盛り込まれた。
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首相は翁長氏との会談で「訴訟合戦を続けていけば膠着状態となり、現状が固定化されてしまう恐れがあり決断に至った」と説明。翁長氏は「和解成立は大変意義がある」と評価し、「(昨年夏の国と県による)集中協議は形式的だった。皆さんの思いもしっかり聞きたい」と述べた。
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国と県による今後の協議で双方の主張が変わらなければ、再び法廷で争われることになる。和解条項はこれを想定し、双方が「確定した判決には従う」とした。
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ただ「仮に最高裁まで争えば一年程度」(与党幹部)とも指摘される再訴訟の間、工事は行われないことになった。
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日米両政府は2022年度にも移設を完了することで合意していた。政府は和解内容を米側にも説明。菅義偉官房長官は記者会見で、移設計画が遅れる可能性を認めて「(スケジュールに影響が)出ないと言えばうそになる」と述べた。
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新基地建設については、2014年11月の沖縄県知事選で、辺野古埋め立てを承認した仲井間前知事を破り、翁長雄志知事が当選。同12月の衆院選では沖縄の全四小選挙区で、新基地建設の反対を訴えた候補が与党を破った。
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普天間飛行場を抱える宜野湾市で2016年1月に行われた市長選では、新基地反対を訴えた候補が敗れたことで、政権内には沖縄の民意が変わりつつあるとの見方もある。だが、当選した現職は新基地建設問題を争点化しておらず、その見方は必ずしも妥当ではない。
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和解案に対しては、沖縄側が受け入れを早々に表明した一方、政府は工事中止が盛り込まれていることを理由に受け入れに消極的だった。それでも最終的に和解に応じたのは、沖縄の民意に変化の兆しがないまま夏の参院選に臨めば悪影響が及ぶと懸念。対立を一時棚上げするのが得策との判断もあったとみられる。
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首相はこの日「県との協議」を再び強調した。だが「辺野古が唯一の選択肢」という政権の基本方針まで変えたわけではない。
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6月に沖縄県議選、7月に参院選が控える。「政府が、何が何でも辺野古に基地をつくりたいなら、地元にしっかり説明し、選挙で争点化して沖縄の意見を問うべきだろう」と主張。
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安保関連法の審議が続いていた昨夏、国は工事を延期し、法成立後に着工した。「今回も選挙で基地問題を問われないための争点外しを狙っているのだったら、あまりに沖縄の人たちをばかにしている」と話す。
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「和解というと解決をイメージしがちだが、今回は単なる仕切り直し。政府が本気で沖縄のことを考えての決断なら、今後の県との協議で辺野古基地閉鎖の道を探るべきだ」と訴える。
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いま沖縄で辺野古基地工事反対の大量動員は、県民より県外からの外人部隊が主だ。今までもこれからあも、沖縄が独立県としてやっていける基盤を作ってきたのか疑問だ。歴代知事は、戦後70年間「政府から金をむしり取っても」沖縄の基盤整備に寄与したのか。翁長知事は「利権闘争」に血道を上げているとしか見えないのだが。
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いまの基地闘争で、沖縄に何が残るのだろうか、、、。
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