気を引く条件で契約し:気が変わらぬ内に起工式!

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本格詰めゆっくりと!
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許認可前に高速鉄道車両工場を建設!
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2016年2月22日、2019年開業予定で、昨年9月にインドネシア政府が中国に発注を決めたジャカルタ―バンドン間・約140kmの高速鉄道計画。起工式から1カ月経過したが、静かに時が止まり、建設工事は始まらない。
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インドネシアメディアによると、起工式の大切な礎石に誤字があった。「高速鉄道の発展の礎石」と彫ってあるはずの礎石は、「発展」を意味するインドネシア語でpembangunan」の最初の「n」が欠落して「pembagunan」になっていた。日本では考えられないミスで、仮に発注書が間違っていたとしても、石を彫る時点で気がつく。万が一そこがスルーしてしまっても、納品時に担当者が確認するはずだが、誰も確認をしていなかったようだ。
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ジョコ大統領は、誤字のある礎石に署名をしてしまう、お粗末としか言えない現実。普通起工式は、工事をスタートするセレモニーとして行われるが、今回に限ってはインドネシアと中国の面子の為だけに行われた、珍起工式になってしまった。現在、礎石は、正しい文字が彫られた物に差し替えられている。
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2月21日現在、インドネシアの高速鉄道の工事が未だに着工しない。先月21日には

ジョコ大統領や中国の国務委員らが出席しての起工式が行われてから1カ月経ったが、建設許可の見通しすら見えていない。2015年9月にインドネシア政府が中国に発注を決めたジャカルタ―バンドン間の高速鉄道が当初計画通りに開業する可能性はない。
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地元メディアによると、中国から提出されていない必要書類が多く、また一部提出された書類は、中国語だけの記載が多く、インドネシア語や英語ではないため、差し戻されたものもあった。
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中国の当初提案では、インドネシア政府に債務保証は求めず、インドネシア政府は、一切財政負担をしない実質0円でOKとの内容だったが、途中からインドネシア政府の保証を求めてきた。
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一方、インドネシア政府は、中国に対して、ルートには活断層が3つあるため、地震対策を求め、早期地震検知警報システムの導入も必須要件としている。
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建設許可に必要な、すべての申請書類の提出目途も経っておらず、用地の取得にも難航が予想されることから、高速鉄道計画は、悪夢で終わってしまうのではとの声も聞こえるが、中国側は順調に作業は進んでいると自信を見せている。
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2月24日、中国メディアによると、中国合弁企業がジャワ島の西ジャワ州に高速鉄道車両工場を建設すると伝えた。
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この車両製造工場で、インドネシアで使用する車両を製造するほか、輸出用車両の製造拠点としてインドネシアの経済にも寄与するというが詳細は不明。
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起工式が行われてから1カ月を過ぎたが、工事は始まらないと多くのメディアが伝えていることに対して、中国鉄路総公司は「報道は間違いで、高速鉄道計画は順調に進んでいる」と言明した。
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