菊水化学工業常務・逮捕:塗料設計書・持ち出し容疑!

.
「水性ケンエース」の設計書!
.
.
勤務していた日本ペイントホールディングス(HD)の主力商品に関する営業秘密を持ち出したとして、愛知県警は16日、不正競争防止法違反の疑いで、東証2部の菊水化学工業(名古屋市)常務、橘佳樹容疑者(62)=名古屋市瑞穂区=を逮捕した。
.
逮捕容疑は平成25年1月ごろ、日本ペイントHDの塗料「水性ケンエース」の設計書を複製して持ち出し、同4月ごろ、菊水化学工業側に伝えた疑い。不正に利益を得る目的で同4月ごろ、菊水化学工業の社員に伝えた疑い。橘容疑者は同月に菊水化学工業の顧問に就任した。
.
県警によると、愛知県豊明市にあるグループ会社の事業所で、塗料の設計情報をUSBメモリーに保存。自宅などに持ち出していたとみられる。当時は商品の設計情報などを管理するサーバーへのアクセス権を与えられていたという。
.
日本ペイントHDが昨年7月、橘容疑者を愛知県警に告訴。県警は橘容疑者の自宅など関係先を家宅捜索していた。橘容疑者が以前勤めていた塗料製造大手、日本ペイントホールディングス(HD)の製品の設計書を複数押収した。いずれの設計書も、橘容疑者が流出させた疑いがあるとみて調べている。
.
県警によると、菊水化学工業は設計書を基に塗料を製品化。25年7月~27年11月に約7万3千個を販売し、約4億円を売り上げた。塗料「水性ケンエース」の設計書を基に塗料を製造し、水性ケンエースより安い価格で販売。平成25年7月~27年11月に約4億円を売り上げた。他の設計書の商品化は確認されていない。
.
日本ペイントHD総務部広報グループは「捜査中なのでコメントを差し控えたい」としている。菊水化学工業は「担当者が不在で対応できない」とした。 信用調査会社によると、菊水化学工業は昭和51年設立。建築用塗料やセメントなどを手掛け、27年3月期決算の売り上げは約200億円だった。
.
.
塗料・水性ケンエース
ヤニ・しみ止め効果と優れた付着性・汚染除去性、防藻・防かび性能を有し、VOC量1%以下に抑えた水性壁面用つや消し塗料。
.