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ヘーベルハウス・壊滅的な売上減!
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旭化成は4日、2015年4~12月期連結決算で、子会社の旭化成建材による杭くい打ちデータ流用問題の関連費用として12億円の損失を計上したと発表した。
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特別損失は、旭化成建材が過去10年間に行った杭工事3052件の調査などにかかった費用を計上した。傾きが見つかった横浜市都筑区のマンションについては、元請け会社などとの間で詳しい対策がまとまっていないため盛り込んでいない。
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税引き後利益は前年同期比18・8%減の717億円で、同期としては過去2番目に高い水準という。原油安の影響により化学部門などが好調だった。
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国土交通省は1月13日、傾きが見つかった横浜市マンションの杭工事に関わった3社に対して建設業法に基づき行政処分を科した。元請けの三井住友建設には業務改善命令と国交省発注の指名停止1カ月、1次下請けの日立ハイテクノロジーズと2次下請けの旭化成建材には営業停止15日間と業務改善命令が出された。
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・旭化成建材は杭打ち工事で現場責任者が記録の紛失を取り繕うため、70本の杭データを偽装していた。
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・日立ハイテクは施工計画書の作成や工程調整を2次下請けの旭化成建材に丸投げ(一括下請け)していた。丸投げは建設業法で禁止されており、営業停止処分の対象となった。建設業法では、2500万円以上の大規模工事の請負業者に専任の主任技術者配置を義務づけているが、両社ともに主任技術者に複数の現場を兼任させていた。
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・元請けの三井住友建設は2社の違反を知りながら改善を指導せず、行政への報告を怠っていた。国交省は、ずさんな工事管理がデータ偽装の一因となったとみて、元請けの責任を問うことにした。下請け2社は周知期間を経て1月28日から15日間、関東甲信地方で新たな工事の受注など営業活動ができない。元請けの三井住友建設は1カ月間、国交省発注の指名競争から外される。
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行政処分は補償費の分担をめぐる交渉に多大な影響を及ぼすことになる。販売元の三井不動産レジデンシャルは、傾斜した建物を含む4棟の建て替えを住民に提案した。工事費住民の引越し代や仮住まいの費用などを加えると、300億円程度の大工事になる。三井不産レジデンシャルが一時的に負担するが、その後、元請け、下請けに応分の分担を求めることになる。
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事態が発覚した10月14日直後から、元請けの三井住友建設と下請けの旭化成建材との間で、責任のなすりつけ合いが続いた。三井住友建設はデータを改ざんした旭化成建材の施工ミスと主張。一方、旭化成建材は杭の長さが不十分だったと述べ、三井住友建設の設計ミスを指摘した。責任を相手に押し付け、補償費の負担をできるだけ軽くしたいという意図が見えた。有識者委の中間報告は、この点について「(両社の間で)認識に齟齬がある」という表現にとどめた。
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杭打ちデータ偽装問題は、旭化成の業績を直撃した。純粋持ち株会社である旭化成は傘下に「ケミカル・繊維」「住宅・建材」「エレクトロニクス」「ヘルスケア」の4事業を持つ。
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イメージダウンで最も深刻な影響が懸念されているのが、「住宅・建材」事業である。
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事業の中核である「へーベルハウス」のブランドで知られる住宅メーカー、旭化成ホームズが逆風にさらされている。住宅事業の16年3月期の売上高は5870億円、営業利益は620億円を見込んでいる。売り上げは全社の3割弱、営業利益は4割弱を占める稼ぎ頭だ。旭化成ホームズは戸建住宅では、積水ハウス、大和ハウス工業に続く第3勢力に浮上していた。
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しかし、大手住宅メーカー7社の15年11月の戸建て注文住宅の受注状況(金額ベース)によると、旭化成ホームズ(アパートを含む)は前年同月比16%減と大幅に落ち込んだ。パナホーム、大和ハウス工業、三井ホームは同4~9%伸びており、明暗を分けた。
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旭化成は16年4月から事業を再編する。ヘルスケア事業はジェネリック(後発医薬品)に押されており、ケミカル事業も中国経済の失速で収益が悪化している。その上、稼ぎ頭の住宅事業に影響が出てきた。事業の再編に暗雲が漂う。
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