竹中土木:所得隠し・申告漏れ・2億3000万円!

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使途秘匿金・13年12月までの2年間!
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追徴金・8000万円!
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竹中工務店(大阪市中央区)の子会社竹中土木(東京都江東区)が、東京国税局の税務調査を受け、2013年12月期までの2年間に、約1億8000万円の所得隠しを指摘されたことが1月21日、分かった。うち約1億2000万円は支出先などが不明な「使途秘匿金」に認定された。
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複数の工事で外注費としての実態が不明な支出があったことが税務調査で判明した。経理ミスなどを含めた申告漏れは総額約2億3000万円に上る。使途秘匿金に対する約5000万円の制裁課税や重加算税を加え約8000万円を追徴されたという。同社は既に修正申告を済ませ、納税したという。
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関係者によると、竹中土木は12~13年、関西地方で手がけた工事で多額の外注費を計上。税務調査の結果、一部は外注費としての実態がないと判断された。工事を円滑に進めるための地元対策などに使われたとみられる。
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同社は国税局の調査に支出先や支払い理由を明らかにしなかったため、1億円を超える支出について「使途秘匿金」と認定され、制裁課税を受けた模様だ。
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関係者によると、問題を指摘されたのは、竹中土木が12?13年に費用計上した関西方面での土木工事に関わる外注費。工事台帳や請求書などから外注した内容が明らかな正規支出とは別に、一部で支出先や目的が不明だったり業務に関係あるかはっきりしなかったりする支出があることが税務調査で分かった。
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不明瞭な支出の資金は、工事の現場ごとに経費の中に架空の外注費を計上することで工面し地元対策に充てていたとみられるが、竹中土木は支出先などを明らかにしなかったという。同国税局はこうした業界特有ともいえる裏金作りについて、仮装・隠蔽(いんぺい)を伴う悪質な所得隠しに当たると判断した模様だ。
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関係者によると、同社は関西地方の複数の工事で取引先などに支払った外注費を戻させて裏金を捻出。工事を円滑に進めるための地元対策費などに充てていたとみられる。ほかにも、売り上げの計上時期を意図的に調整したなどとして約6千万円の所得隠しを指摘されたという。
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竹中土木は、大手ゼネコン「竹中工務店」(大阪市中央区)の子会社で1941年設立。資本金70億円、14年度の売上高772億円。毎日新聞の取材に対し、竹中土木管理本部総務部は「国税当局と一部見解の相違もあったが、修正申告を行い納付した」と回答した。
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