中国受注・インドネシア高速鉄道:許可受けず見切り着工!

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2019年開業だが!
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用地確保も難航!
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中国が受注したインドネシア・ジャワ島のジャカルタ~西ジャワ州バンドン間高速鉄道の「起工式」が1月21日、同州ワリニの農園で行われた。
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監督官庁の建設許可はまだ出ていないが、「見切り発車」の形で事業がスタートすることになった。
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高速鉄道は、新幹線方式を提案した日本との競合の末、「インドネシア政府の財政負担や保証は一切いらない」と約束した中国の受注が昨年9月に決まった。事業費は約56億ドル(約6550億円)で、2018年完工、19年の開業を目指している。
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ただ、許認可の遅れなどから当初、昨年中に予定されていた起工式は延期。現時点でも区間内のトンネルや橋のデータ不足で運輸省の建設許可が下りておらず、2019年前半の開業を目指しているが、予定通りに事業が進むかは不透明だ。
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式典にはジョコ大統領や中国の政府関係者らが出席。大統領は「事業が国家予算を使わない点を高く評価したい」と述べた。
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ジョコ氏は式典で、「高速鉄道は地域間の連結を強化する」と期待を込めたうえで、インドネシアの政府支出を伴わないことも評価。国家予算はジャワ島以外の開発が遅れた離島地域などの開発に集中させると、政権の基本方針を繰り返した。事業費は約55億ドル(約6420億円)。駅建設予定地周辺の値上がりを当て込んだ土地の売却益などを返済に充てる計画をたてている。
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中国による高速鉄道は、在来線で約3時間かかるジャカルタとバンドン150kmを約40分で結ぶ計画。将来的には、ジャカルタから東に約750km離れたインドネシア第2の都市、スラバヤまで延伸させることも視野に入れている。中国にとっては初の高速鉄道輸出で、計画を成功させて他のインフラ輸出に弾みを付ける狙いもある。
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インドネシアの国家予算を使わないのが特徴で、駅前周辺の複合開発も併せて行い、不動産収益の一部を建設費の償還に充てる。
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計画は日本政府が新幹線の売り込みや調査で先行していたが、後から参入した中国が金融面で有利な条件を提示。激しい売り込み合戦の末、インドネシア政府は昨年9月に中国案の採用を決めた。変な言い方だが、うまい話には裏がある。
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