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公共工事の入札において、応札業者が事前に「今回はA社、次はB社」と受注者や価格を調整する入札談合は、違法行為だというのは100も承知のはずだが、一向に止む気配はない。
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50代以上の方には「業界の秩序を守る必要悪」というかつての風潮を覚えている方もいるでしょう。現代では入札方法も変り「応札者が一堂に集まり、入札室で札を入れるという方法から、応札者が顔を合わせることもなく、どの会社が入札に参加しているのかも分らない電子入札にかわり、従来のアナログ談合が姿を消してしまった。
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談合は納税者の利益を損なう重大な犯罪とみなされているのは、昔も今も変わりはない。
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ところが、民間同士の談合が消えたかに見える中、近年注目されるのが、発注側の公務員が関与する官製談合が多く散見される。職員が予定価格を漏洩したり、退職職員が介在したり、議員を経由し首長クラスに最低制限価格を聞き出すという人的つながりを利用した漏洩が多くなっている。
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その中心は首長選挙による功労の意味合いが強く、地方自治の悪習と言えるだろう。
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当選での論功行賞が、特定の業者を利することで、公正な入札が形骸化していることは、逮捕実例を見てもよくわかることですが、小都市の人間模様では抜け出せないのも事実だ。
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地方小都市では、公共工事も減り従業員も高齢となり、会社維持もギリギリの状況が続くなか、消滅するか維持できるか瀬戸際のなかで起きる官製談合も出てきた。事の善悪は承知でも、背に腹は変えられないということだろう。
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競争がなければ、価格は高止まりし、サービスや技術の質は低下する。これは結果として地方自治も疲弊する道を歩むことに繋がりかねない。このような地縁血縁は、ほとぼりが冷めるとまた官製談合に走る。国民の血税の無駄遣いに直結し、社会全体の活力を奪います。
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摘発されれば3年以下の拘禁刑や罰金が科されるほか、指名停止処分によって企業の存続自体が危うくなっている。悪循環を断ち切る方法はあるのだろうか。立ち切れたときは、自治体消滅の時なのかもしれない。と感じるこの頃です。
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