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兵庫県道路公社が発注した工事をめぐる贈収賄事件で、入札情報を漏らした見返りに業者側から接待を受けたとして収賄などの罪に問われている県の元職員に対し、神戸地方裁判所は「違法と認識しつつも接待を受け続けていて、公務員としての自覚に欠ける行動だ」と指摘し、懲役2年6か月、執行猶予5年の有罪判決を言い渡した。
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兵庫県庁の元職員で兵庫県道路公社の主査だった豊島辰吾被告(39)は2023年9月までのおよそ1年半の間、道路公社が発注した補修工事の入札に関する情報を漏らした見返りに、業者側から飲食や宿泊などの費用合わせておよそ85万円分の接待を受けたとして収賄などの罪に問われている。
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4月22日の判決で神戸地方裁判所の金川誠裁判官は「元主査は当初、接待を断っていたものの、ひとたび飲食費用を負担してもらったあと、それが違法であることを認識しつつも接待などを受け続けていて、公務員としての自覚にあまりに欠ける行動といわざるを得ない」と指摘した。
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贈賄などの罪に問われていた神戸市の土木会社の元社員、下田彰被告(67)に懲役2年、執行猶予4年、朝来市の土木会社の元取締役など2人についても執行猶予付きの有罪判決を言い渡した。
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談合事件は 兵庫県の外郭団体「県道路公社」が発注した播但連絡道路の修繕工事を巡る官製談合事件で、落札した同県朝来市の土木会社「松本組」が、これまでにも、下限と同額や極めて近い金額で同道路の修繕工事を2件落札していた。県警は23年10月2日、入札情報を漏らしたとして逮捕した県職員豊島辰吾容疑者(38)ら4人を地検に送検した。
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ほかに送検したのは、神戸市中央区の土木会社「構造メンテ」社員下田彰(67)、同社役員樋口慶太郎(49)、松本組役員松本正寛(40)の3容疑者(いずれも公契約関係競売入札妨害容疑で逮捕)。
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発表では、4月に行われた一般競争入札にあたり、豊島容疑者が3月、下田容疑者に秘密事項である工事価格などの情報を漏えい。下田容疑者が松本容疑者に教え、松本組を含むJVに落札させて公正な入札を妨害した疑い。
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問題の入札では、松本組を含むJVが下限と同額の9億3970万円で落札していたが、県道路公社によると、松本組は21年5月の入札(16社参加)の際も、下限と同額の4億6610万円で落札。22年2月の入札(9社参加)では、下限よりわずか4万円高い6122万円で落札していた。
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